【映画の感想】『劇場版ポケットモンスター きみにきめた!』(2017年、日本)

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記念すべき映画20作目の『劇場版ポケットモンスター きみにきめた!』。

1980年代生まれ、ポケモン赤緑世代として、今年の映画20作目は是非とも観てみたいなあと思っていました。初めてポケモン映画の前売り券買っちゃったよ!!ってことで、公開日初日の土曜日にガキンチョたちに交じって観てきた。

エヴァや進撃の巨人みたいなテレビシリーズの再編集プラスアルファ的な感じなのかなと思っていたけど、出てくる旅の仲間も違えば、ストーリーも違う。赤緑から昨年発売された新作サンムーンに登場するポケモンたちも出てくるし。

テレビアニメシリーズ1作目で思い出深いピカチュウやヒトカゲなどとの出会いのエピソードを織り混ぜつつ、伝説のポケモンであるホウオウに会いに行くという話になっていました。

考えてみれば、初代ポケモン赤緑に夢中になっていた少年少女たちは、すでに親になっている人もいるんだよね。ええ、僕とかね。

今作の映画は、そんな大人になったポケモントレーナーの親御さんや大きなお友達も、昔を懐かしみながら楽しめる内容となっていました。とにかく音楽がずるいよ(笑)

オススメ度:★★★★★★★★★★ ★10点(思い出、懐かしさ補正有り)

*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。

 

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どんな話なの?

10歳になったらオーキド博士からポケモンを1匹もらって旅に出るしきたりとなっているマサラタウン。

主人公サトシは10歳となった日に寝坊してしまい、大急ぎでオーキド博士の元へと向かう。その日に旅立つ4人のトレーナーで唯一の遅刻者となり、御三家ポケモン(ヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガメ)を受け取ることが出来なかったサトシは、研究所内で走り回っていたピカチュウと出会う。(なぜ、4人来ることを知っていたのにオーキド博士は3匹しか用意していなかったのかは謎)

しかしこのピカチュウ、モンスターボールに入ることが嫌いで人見知りするというちょっと問題を抱えたピカチュウだった・・・。

マサラタウンから旅立ってから、サトシの言うことをまったく聞かないピカチュウだったが、サトシがオニスズメの群れから体を張って守ったことをきっかけにお互いのことを信頼し合うようになっていく。

そして、旅立ちの日に伝説のポケモン「ホウオウ」が飛んでいく姿を見た2人(1人と1匹?)は一緒にホウオウに会いに行くことを約束する。

果たして、2人はホウオウに出会うことができるのだろうか?

 

テレビアニメシリーズの記念すべき第1話を新たに焼き直した上で、ホウオウに会いに行くというのが今回の大筋の話となっています。

とは言え、出てくるポケモンは初代赤緑から最新作のサンムーンまで古いのも新しいのも出てくるし、戦闘シーンは迫力あるしで、子供から大人まで楽しめる内容になっているので、やっぱり親子で観れる夏の定番アニメ映画だなといった感じ。

僕ももう少し子供が大きくなったら、一緒に観に行きたいなあ。娘だからなあ、プリキュアとかにハマったら僕もプリキュア観なきゃいけなくなるのかなあ・・・。

 

感想(以下、ネタバレ)

いやあ、面白かったなあ。ポケモン映画をまじまじと観るとって「ミュウツーの逆襲」以来な気がする。

ポケモン赤にドハマリして、1997年に始まった初期のポケモンアニメを毎週欠かさず見ていた身としては、当時のことを思い出して色んな意味で涙する1本となっていた。

冒頭にも少し書いたけど、実際に観てみるまでテレビアニメシリーズを今の技術で絵を綺麗にしたリメイク作だと思っていたら、全然違うんだもん。テンション上がってしまったわ。

ピカチュウと出会ってマサラタウンを出発してから、まったく言うことを聞かないピカチュウがサトシに心を開くところまでのエピソードをやった後で懐かしのオープニングという神コンボ。一気に心を持っていかれてしまったよ。

 

ああ、懐かしや

このメロディー

 

で、オープニング終わったら話がかなり進んでいて、すでにタマムシシティのエリカに勝利している。

エリカにバッジは何個目ですか?って聞かれて3個目だと答えるサトシ。

 

3個目はクチバジムだろ!!

 

思わず突っ込んじゃったよ。てかピカチュウとキャタピーだけでどうやってジム2つ攻略したんだよ。1つ目のタケシでどんな奇跡起こしたんだと、ポケモンを実際にプレイした人間なら必ずしも思うはず。

たしかに僕もタケシをヒトカゲとピカチュウの2匹だけで撃破したけど、2つ目のジムに行く頃には3匹持ってたし。

【new3DS】VCポケモン赤プレイ日記03:ヒトカゲとピカチュウでニビシティジムのタケシを攻略!!

 

まあ、テレビアニメ版ではイワークに電気技効いてるから、この辺は触れちゃダメなんだろう。そういやアニメ版って結構ゲームの内容無視してるんだったとその時思い出した。

そんな細かいことは置いておいて。

オープニング後からは、新たな仲間、マコトとポッチャマ、ソウジとルカリオが加わり、完全オリジナルストーリーとなる。行く先々でポケモンバトルで経験を積みながらサトシたち御一行は虹の羽根に導かれ、ホウオウに会いに行くという話に。

ホウオウに会いに行くという大筋の話の中に、強さとはなんなのか?人間とポケモンの理想の関係など、これまでゲーム内でもアニメでも映画でも何度も何度も語られてきたテーマを持って来ているあたりが安心して観ていられる。

 

特に良かったのは、強さこそすべて、弱いポケモンはいらないとヒトカゲを捨てたクロスにコテンパンにやられ、サトシが負けを認められないエピソード。自分を正当化するために、バトルで奮闘したリザード、そして一番大切にしているピカチュウを否定するシーン。

こういうことって、大人になってもある。認めるべきところで自分を守りたくて認められず、より大切なものを失うこと。幸い、サトシは思いとどまりピカチュウに謝罪するけど、社会人になってもそれが出来ない大人はいっぱいいるんです。

こういう人間には、ならないようにしないとね。

 

あと、やっぱりクライマックスのサトシのリザードが進化してからのリザードン VS クロスのガオガエンの戦いが最高に良かった。初代ファンとしてリザードン使ってくれただけで涙が出るほど嬉しかった。もう感激ですよ。

バトルの迫力も素晴らしかったし、音楽もよかった。このリザードンとガオガエンのバトルシーンだけで100点と言ってもいい。

 

全体的にはストーリーは、子供向け。過去のテレビアニメのエピソードが織り込まれているので、僕のような大きなお友達はそこを存分に楽しむのが正しい鑑賞方法だと思われる。

さすがに最後のクライマックスのあのシーンは子供でもワケワカメなんじゃないかと思ってしまったけど。ピカチュウを守るためにニドキングたちの集中砲火を浴びてサトシが消えるシーン。あれはマーシャドーが助けてくれたんだろうか?てかマーシャドーは最初から最後までよくわからんポケモンだった。サトシを見守っていたのかと思えば、最後の最後で完膚なきまでにサトシ達をぶちのめしにかかってきた。クロスに負かされてサトシが闇に墜ちた時にマーシャドーが救ってくれたと思っていたのに、なぜあそこで全力で潰しにきたのかが今だにわからない。消えたサトシをもとに戻して助けたってこと?いや、それだとなんで攻撃してきたんだ?って話だし。わからーん。誰か教えて!!

 

あと1点だけ。

どうしても許せない大きなマイナス部分がこの映画にはある。

それは、我らがロケット団のムサシ、コジロウ、ニャースの扱い。

 

ありゃないだろう

一切サトシと絡みなし

 

あれなら出ない方がマシなんじゃないかと言えるほどの酷い扱いだった。初代アニメシリーズファンとしてはあれだけは絶対に許せない。もっとこう話の本筋に絡んでほしかった。すごく悲しい。

20周年記念なんだから、クライマックスで襲いかかってくるマーシャドーに操られてサトシたちと死闘を繰り広げるとか出来たんじゃなかろうか・・・。

いや、いっそマコトとソウジじゃなくて、ムサシとコジロウを旅の仲間にしてってのでも良かった。20周年記念なんだし。

そこだけが今作の最大の不満点。

とは言え、それでもやっぱり愛すべき思い出のゲームであり、アニメであり、僕の人生の一部でもあるポケモン。今作映画20作目ということで、僕と同じように初代からのファンの人たちから最新作サンムーンで初めてポケモンに触れた人たちまで、幅広く多くの人に『劇場版ポケットモンスター きみにきめた!』が鑑賞されることを心から祈っています。

 

PS.今年ホウオウが映画に選ばれたのは、今秋発売される新作『ポケットモンスター ウルトラサン/ウルトラムーン』と同時配信されるバーチャルコンソール版『ポケットモンスター 金/銀』があるからではないかと思います。

ポケモン金銀は初めてタマゴシステムが導入されたのが個人的に衝撃的だった。もしかしたら、バーチャルコンソール版赤緑みたいにプレイしちゃうかも・・・。

 

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