【映画の感想】『リセット』 [原題: Vanishing on 7th Street] (2010年、アメリカ)

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オカルト好き、サスペンス好きならパッケージでビビッときてしまう映画『リセット』。

パッケージには「サスペンスアクション」と書かれていて、あらすじを読んでみると、あのロアノーク島集団失踪事件を題材にしているではないか!

パッケージから漂うただならぬオカルト臭と、いまだ真相が解明されていないロアノーク島集団失踪事件の謎に迫りそうな内容に鑑賞を決意した。

僕の記憶に間違いがなければ、確かに「サスペンスアクション」と書かれていた・・・。

 

だが、しかし。結論から言ってこの映画、僕は楽しめなかった。

 

オススメ度:★★★☆☆☆☆☆☆☆ ★3点

*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以降、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。

 

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ストーリー

ある日突然停電が起こり、人々が衣服などの身につけていた物をその場に残して忽然と姿を消す。
3日後、生き残った4人の人間がバーに集まり、必死で生き残ろうと奮闘する。

 

サスペンスではない

僕はこの映画のパッケージを見て、なぜ人々が忽然と姿を消してしまったのか?
どこへ行ってしまったのか?

その謎をアクションを交えながら2時間かけて解明していくのかと思っていた。

劇中で出てくるロアノーク島植民地集団失踪事件は、実際に1590年に起きている史実であり、今もまだ謎が解明されていない。

ロアノーク島植民地集団失踪事件は、「ロアノーク 失踪」でGoogleで検索をかければ詳しい情報がたくさん見つかるので、興味がある方は見ていただきたい。

簡単に説明すると、当時1590年、イギリスの植民地だったロアノーク島で(アメリカのノースカロライナ州にある島)で100人を超える住人が一人残らず姿を消してしまったという事件。

ただこの事件、住民が消えるまでに空白の3年間がある。当時まだアメリカにインディアンがいた時代で、インディアン部族に吸収されたという説もあれば、本国のイギリスへ帰還しようとして力尽きたという説もある。

正直3年もあれば、住人たちが勝手にどっかに行ってしまったんだろうと僕は思ってしまうのだが、この事件が有名なのは、住人たちが失踪した植民地にあった標識にクロアトアン(CROATOAN)という文字が刻まれていたからだと思う。

さて。

映画の話に戻るが、劇中だけでなくパッケージにまでロアノーク島集団失踪事件を出していたからには、その謎に対するなにかしらの答えを提示してくれるのだろうと、それはそれは大きな期待とともに観てみたものの、何一つ解明されないままに終わった。

さらに、この映画で人が消えてしまう原因になるものがあるのだが、それもまったく解明されていない。

 

この映画は人を選ぶ

最初に書いたとおり、僕は楽しめなかった。残念ながら。

ただ、観ていて感じたのは、観る人が観れば、楽しめる映画なのではないかということ。

特に聖書に詳しい人であれば。

劇中に移る”物”だったり、登場人物のセリフ、あとオチなどからなんとなく揶揄が含まれているように感じた。元ネタを知っている人ならば面白いと思うかもしれない。

と、いうこと日本人で楽しめる人はごくわずかだろう。

 

 

以降、ネタバレ

先にも書いたとおり、僕は楽しめなかった。

期待していたものと違いすぎる内容だったり、山場のない単調なストーリーだったり、さんざん引っ張った挙句のあのオチだったり・・・。

そもそもパッケージが悪いわ!

どこがサスペンスなんだよと。

サスペンスというのは、提示された謎に対して何かしらの答えを出してスッキリさせてくれるものやろ!!

ぜんぜんスッキリしない。観終わって悶々としてしまったわ。

そして、タイトルも悪い。原題のままの方が遥かに誤解を招きにくい。

パッケージにカタカナで『リセット』とかかれていたけど、あのフォントからはテロップで書かれている通り「サスペンスアクション」のアクションを連想してしまう。

今まで何百本と映画を観てくると、パッケージである程度予測してしまうわけですよ。まあ、勝手に想像して思っていたものと違うとほざいてる僕も僕ですけど。

こんな裏切り方期待してないよ、映画の中で!ストーリーで裏切ってよ!

 

エヴァンゲリオンか!

そして最後のあのオチ。

アダムとイヴしかり、エヴァンゲリオンのシンジとアスカを連想させるような終わり方。

まじセカンドインパクト。

タイトルがリセットだから人類を一度リセットして男女2人からまたやり直すという内容なんだけど・・・。いや、でもだからってさ、リセットって邦題はないわ。映画観終わった後だとさらにこの映画を安っぽくさせる邦題に感じてしまう。

劇中に出てくる揶揄を理解できないとやはり苦しいです。

暗闇から襲ってくる得体の知れない”なにか”も結局なんだったのかわからないまま。そこが謎のままだからよいのか、あれも何かの揶揄なのか・・・?

結局わからないことだからけで2時間が終わってしまいました。

最後に生き残った男の子が黒人だったのは、人種差別に対するメッセージなんじゃねえの?くらいしかこの映画から読み取ることができなかったのが悔しい・・・。

ちくびしょう・・・。

 

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