最近トム・クルーズの映画にハマりつつある僕なんですが、2002年に公開された『マイノリティ・リポート』を鑑賞してみた。
殺人予知システムにより、未然に殺人事件を防ぐ未来殺人予防課の刑事ジョン・アンダートン(トム・クルーズ)が未来殺人の容疑をかけられ、事件の真相に奔走するSFサスペンス。
超能力者3人による殺人予知というちょっと突飛な設定ではあるものの、アンダートンを嵌めた人間が誰なのか?それともアンダートンは本当に殺人を犯してしまうのか?先が気になるようにストーリーが進むため、最後まで画面に引き付けられる面白さだった。
さすがトム・クルーズ主演映画。安定して最後まで楽しい。
2054年が舞台ということで、近未来のパソコンや乗り物などビジュアル的にも賑やかな映画だ。
オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9点
*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。
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どんな話なの?
時は2054年。3人のプリコグと呼ばれる超能力者の予知により、事前に起きる殺人事件を知ることの出来るシステムが導入され6年、ワシントンでの殺人事件の件数は0件という快挙を成し遂げていた。
殺人の予知が行われると、殺人事件の加害者、被害者、そして殺害時刻が割り出される。さらに、殺害時刻前後の現場の映像が超能力者の脳みそからデータとして入手することができる。
これらの情報を使い、未来殺人予防課の面々は殺人が起こる前に現場に急行し、加害者を捕まえる。
この未来殺人予防課のチーフを務めるジョン・アンダートンは、6年前に最愛の息子ショーンを誘拐により亡くしてしまい、殺人の予防に執念を燃やしている。
ある日、プリコグによる殺人予知のシステムの全国規模での導入を見据えた国民投票を前に、司法省のダニー・ウィットワー(コリン・ファレル)がこの殺人予知システムの安全性の調査を行うため、未来殺人予防課へとやってくる。
ウィットワーの強い要望により、聖域と呼ばれるプルコギのいる施設内部へと渋々案内したアンダートンだったが、後日プルコギは未来殺人の加害者としてチーフであるアンダートンを指名する。
容疑者となり追われる身となったアンダートンがこの自分に容疑をかけられてしまった事件の真相について単独で調査を開始する。
果たしてアンダートンは予知通りに犯罪を犯してしまうのか?それとも・・・。
感想(以下、ネタバレ)
冒頭から設定がぶっ飛んでて、出てくる未来殺人予防課の加害者と被害者を特定するあの球体の機械はどういう仕組みで動いているのか?とか、ディスプレイに手をかざして自由自在に映像を動かせるにも関わらず、別のディスプレイに映っている映像をこちらのディスプレイに映すには、わざわざカートリッジみたいなのを差し替えて移動させなければいけないワケのわからないアナログ感だったりとか、ちょいちょい気になる部分はあったものの、アンダートンが容疑をかけられて追われるようになってからはそんなことどうでもいいくらいに面白くなってくる。
殺人の予知を行うプルコギが何者なのか?そしてどのようにこの殺人予知システムは生まれたのか?など、殺人予知に関するSF設定を少しずつ説明していってくれ、最終的にこれらの殺人予知システムの穴をついた方法で過去に殺人を犯していたラマー局長が黒幕だったというオチも良かった。
それもこれも、中盤までアンダートンを陥れた犯人は、殺人予知システムに疑念を抱くウィットワーだと思わせるミスリードが効いている。
これのおかげでウィットワーというキャラクターも魅力的なキャラクターの一員になれた。ウィットワーとの自動車工場での追いかけっこはかなりド派手で、なんとしてもアンダートンを捕まえてやろうというウィットワーの執念が感じられ、かなり興奮させられた。
あと、アンダートンを追う警官たちの空飛ぶガジェットによる空中戦も観ていて非常に楽しいシーンだった。15年も前の2002年にここまで激しく動くCGの映像が観ることができたのか・・・。
って、言うかマイノリティ・リポートって日本でそこまでヒットしたイメージがなくて、公開していた頃は気にも留めていなかったけど、劇場で観ておきたかったなと思わせるほど面白かった。
ただまあ、なんというか落としどころは割りと先読みが出来てしまって、きっとこの殺人予知システムは廃止されることになるんだろうなと予想していたのだが、思った通り廃止となりもうした。
そりゃそうだよね。
だって、殺してないのに犯罪者になってしまうシステムなんだから。映画の中じゃ、未来殺人罪で捕まった容疑者は変な施設に入れられて植物人間みたいな扱い方をされてるし・・・。
序盤でウィットワーが言っているけど、「殺人を犯す直前で気が変わることもあるのでは?」って。まさにその通りなわけで。
しかも麻薬中毒になって生き延びた人間が予知能力を身に付けて、それを使って殺人の予知をするって。いくらこの映画の映像にリアリティーがあったとしても、冷静に聞けばいかに信用が出来ない、人権を侵しているシステムなのかは明白だ。