【映画の感想】『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』 [原題:Now You See Me 2] (2016年、アメリカ)

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前作であまりにも綺麗に騙されて気持ち良かった『グランド・イリュージョン』。

サスペンスでもアクションでもなく、派手なマジックショーを映画として観られて、なおかつストーリーも楽しめる。しかもそのマジックの種明かしまでつけて。

TSUTAYAに行ったら、最新作の『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』が置いてあったので、迷わずケースを手に取ってしまった。

オススメ度:★★★★★★★★★★ ★10点

*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。

 

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どんな話なの?

『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』は、前作『グランド・イリュージョン』の続編。

【映画の感想】『グランド・イリュージョン』 [原題:Now You See Me] (2013年、アメリカ)

最初に言っておかなければいけないのが、今回の『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』は前作から話が思いっきり繋がっている。ディランとサディアスの因縁や、生き返ったジャック、そして今回の黒幕、秘密結社アイなどの複雑な設定に序盤からいきなり置いてけぼりを喰らうことになりそうだ。

あらすじは、前作から1年後。世間を騒がせたイリュージョンチーム、フォー・ホースメン。前作のメンバーは、J・ダニエル・アトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)、メリット・マッキニー(ウディ・ハレルソン)、ジャック・ワイルダー(デイヴ・フランコ)。そしてチームで唯一女性だったヘンリー・リーブス(アイラ・フィッシャー)がチームから離脱して新しくルーラ(リジー・キャプラン)が参入。最後にFBI捜査官でありアイのメンバーであるディラン・ローズ(マーク・ラファロ)。

今回の標的は携帯電話会社のオクタ社。新しく発売されるスマートフォンで顧客の個人情報を集め、その個人情報を売って儲けようとするオクタ社を暴露するために、オクタ社のイベントを乗っ取る計画を立てるフォー・ホースメン。

しかし、いざイベントを乗っ取り、イリュージョンショーが始まった直後、FBIが乗り込んで来る。しかも、何者かにフォー・ホースメンの秘密であるジャックが生きていたこと、そしてFBI捜査官のディラン・ローズがフォー・ホースメンのメンバーであることを逆に暴露されてしまい大ピンチに陥る。

ショーを中止して逃亡するフォー・ホースメンだが、またしても罠にハメられニューヨークからマカオに飛ばされてしまう。そこで出会う今回の敵。オクタ社の共同経営者であるウォルター・メイブリー(ダニエル・ラドクリフ)。

 

てか、今回の悪役

ハリーポッターなんかいwww

 

そして前作で刑務所に入れられたディランの宿敵、サディアス・ブラッドリー(モーガン・フリーマン)も出てきて前作同様、マジックを使った壮絶な騙し合いが始まる・・・。

 

感想(以下、ネタバレ)

こういうトリックものの映画って正直なところ続編を打って面白さが半減するってことが多々あるんだけど、『グランド・イリュージョン  見破られたトリック』は前作よりもさらに面白くなってた。

そして、フォースメンの個々に見せ場が設けられていて楽しかった。

確実に前作よりもパワーアップしている。

まず、チームの仕切り屋、J・ダニエル・アトラス。彼の後半でのロンドンの雨のイリュージョンが飛んでもなくカッコイイ!アトラス演じるジェシー・アイゼンバーグは、『ソーシャル・ネットワーク』や『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』などでもお馴染み、ちょっとネジが飛んでてコミュ障みたいな役が多い。

【映画の感想】『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』 (2016年、アメリカ)

今作でも相変わらず早口で、言うことにちょいとイラッと来ることもあるんだけど、前作から比較してマジックの腕もチームに対しての思いやりも今作で大きく成長したように思う。序盤のオクタ社のイベントを乗っ取る時の早着替えと手際の良さは観ていて快感だった。

催眠術を得意とするメリット・マッキニーは、今回も持ち前のオトボケとユーモアで笑わせてくれる。て、言うかなによりも笑ったのは1人2役を演じていたこと。今回の敵であるウォルター・メイブリー側に付いた双子の弟役チェイス・マッキニーもウディ・ハレルソンが演じている。髪のないマッキニーと髪のあるマッキニーのレベルの低い口喧嘩も笑いを誘ってくれる。

相変わらず催眠術は便利でチートじゃないのかと思えるほど今回もクライマックスのトリックの屋台骨となっている(笑)

あと面白かったのがメリットがバイクに乗れなくて戸惑うシーン。

前作で死んだことになっていて序盤に生きていることを暴かれてしまったジャック。前作ではチャチなスリ師上がりのちょっと地味なキャラだったけど、今作では彼なしに成功できなかったと言わせるほどの成長ぶりを見せる。確実にフォースメンの一員だと言えるほどの実力を見せつけてくれた。

チップを盗むときのチーム全員へのカードさばきの指導、そしてメリットから教えられた催眠術、そして新メンバーのルーラを惹き付けるイケメンぶり。

新メンバーのルーラは、なぜか序盤からアトラスの家に忍び込んだり、ジャックが生きていることを知っていたり、いきなりディランに認められてフォースメンの仲間入りを果たすところから、今回はルーラが敵側と通じていたりするのかなとも思ったわけだけど、まったくの見当違いだった。ちょっと空気の読めないおバカキャラで愛嬌もあり、劇中で黒のブラジャーを見せてくれるサービスが印象的だった。黒のブラジャーのイメージが強すぎて、マジックに関してはちょっとパッとしなかったけど、フォースメンの紅一点ということでチームをにぎやかにしてくれる良き存在だった。

そして、ディラン・ローズ。ストーリーの核を担う重要人物ということで、今回は前作でぶちのめした保険会社のとレスラー、そしてトリックの見破り師であるサディアスとの因縁のリベンジ戦となり、騙し騙されの激しい攻防戦を見せてくれた。

手品を取り入れたウォルターの手下とのアクションシーンも面白く、そしてなによりフォースメンを必死で救おうとする姿にやはり彼がフォースメンのリーダーだと思わせてくれる。

クライマックスでロンドンの多くの観客の前で、アトラスからディラン・シュライクと紹介されるシーンは目頭が熱くなった。前作から2作に渡って続いた父親であるシュライクの死に対する苦しみに対して決着がつくところも今作が面白かったと思えるポイントだ。

そして、ディランの宿敵であるサディアスがアイのメンバーだったというのが驚きだった。

ディランとサディアスのエンドロール前の会話から、最初にオクタ社のイベントを乗っ取る計画を立てたのは、サディアスだと思われる。ということはやっぱりサディアスもアイのメンバーということになるわけで。

あんた見破り師じゃなくマジシャン側だったのかよ!!あれほどマジシャンを目の敵にして、ディランに刑務所送りにされたにも関わらず。今回はディランに対する復讐のため、ウォルターたち敵側に付いていると見せかけておいてのまさかの味方!!

ある意味、前回ディランに騙されて今回はディランを騙したので騙し合いの復習は果たされたということになる。

 

今作でも相変わらず大掛かりのマジックショーを魅せてくれた挙句親切にトリックの種明かしをしてくれて、プラス濃厚な駆け引きと心を揺さぶるストーリーを付け加えて高品質のエンターテイメント映画となっている。

前作と比較すると、今作ではFBIだけでなく資金力のあるウォルターにまで追われながらのマジックだったためにトリックの派手さは劣るものの、それでも最後の最後クライマックスでそのウォルターと父親であるトレスラーを完膚なきまでにぶちのめしてくれるので、満足度は高い。

中盤でチップを盗むときにチームメンバーとこれでもかというくらい、チップを付けたカードを厳しい身体検査の最中にパスしまくったり、クライマックスの大掛かりなショーをするのには準備する時間がどう考えても足りそうなことだったり、ツッコミどころは多々あるものの、そんなことを吹き飛ばしてくれるくらいスカッとさせてくれるので、頭空っぽで観るのが一番楽しいこの映画の見方だと思われる。

 

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