【映画の感想】『スカイゲート』(2013年、アメリカ)

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TSUTAYAにふらっと立ち寄って見つけたスカイゲート。
何気なくパッケージを取って裏を確認してみると、アメリカで起きた核爆発を阻止するタイムトラベルものとのこと。
スカイゲートというタイトルからターミネーターを連想してしまい、こいつぁ面白そうだと借りてきました。

 

オススメ度:★★★☆☆☆☆☆☆☆ ★3点

*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の最後で見出しに”感想(ネタバレ)”と書かれているところでネタバレしています。

 

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どんな映画?

原題は「REWIND」

現代のアメリカ、ニューヨークで核爆発テロが起き900万人が犠牲になってしまう。テロの犯人はノーベル賞受賞者の息子、爆発の直前に自首をしてきたことからも分かるように、とても犯罪者とは思えない知的な人物だった・・・。

主人公はのショーンは、爆発の直前までテロの犯人を取り調べていて、どうやら妻の死がこのテロと関係しているということを吐かせたのだが、犯人は自殺してしまう。

爆発の1ヵ月後、ショーンは軍所属の民間人科学チームのタイムマシーンで核爆発テロを未然に防ぐため、過去へと向かうのであった。

 

 

オススメポイント

タイムパラドックスの矛盾を突く快感

はっきり言ってしまうと、この映画、B級です。
スケールが小さいだけでなく、設定が大雑把。
「さすがにそれはないだろう」と言いたくなるようなところがいくつもあるので、それを見つける楽しみがあります。

 

安心して子供と一緒に観れる映画

爆発テロや銃撃戦があるにも関わらず流血シーンの一切ない珍しい映画です。
グロいシーンがないので、子供と一緒に観ても問題ありません。子供が興味を持って1時間半観れればですが・・・。

 

続編を作る気まんまんの意欲作

ラストを見ると、製作陣の「続編を必ず作ってやる!」というやる気とこの映画に対する自信を感じさせてくれます。
ネタバレになるので、書けませんが、これを好意的に観れるかどうかは人によるかと思います。

 

感想(ネタバレ)

率直に感想を言うと、期待しすぎてしまった。

といったところでしょうか。

この映画、上述した通り、B級映画です。
それは、ストーリーもさることながら、キャラクターや設定がいい加減な印象を受けました。

 

年代と場所を決めることが出来ないタイムマシーン

軍所属の民間人科学チームが開発したタイムマシンは、地下の秘密基地のような倉庫のような場所で常に稼働しています。粒子を飛ばしているようで、一応、ここから先は入ってはダメという目印の線を引いているのですが、どの程度近づいたら時空を超えてしまうのか、ちょっと気になってしまいます。
また、このタイムマシン、なんと行先の場所と時間を選べません。しかも、一定の時間が経つと、違う場所と時間に切り替わってしまいます。
今まで、1871年のフランスのパリだったのに、今度は1945年の日本の東京にーーーってな具合に切り替わります。
人の手によって操作することが出来ない、なんとも不便なタイムマシンです。
しかも、まだ開発段階の試作機で1度も人間がこのタイムマシンで過去へ行けたことはないと言われている。

果たして主人公たちは本気でそんなタイムマシンで過去に行けると思っているのか?
100歩譲って、恋人を失った主人公は失うものがないから死をも覚悟でと思うかもしれない。
しかし、他の主人公の同僚と女博士は状況が違うだろうよ。よくその身をこの未完成のタイムマシンに委ねる気になったな。

こういうところのリアリティーの無さはSF映画だとすごく気になる。

特にSF映画のタイムトラベルものは過去に行くという現実には起こりえない大嘘を、本当のことであるように観客に見せなければ、感情移入することは難しい。
そのためには回りの細かな設定や、登場人物たちの言動、選択、決断で事実を積み上げていかなければいけない。

決まった場所、時間に行けない、時間内にタイムマシンの場所に戻らないと現代に帰ってこれないという制約は、SF映画を面白くするためにはなくてはならない制約だが、その制約には必然性とリアリティーも必要なわけで、そういう意味ではこの映画、制約を上手く使いきれていない。

 

時空を超えて通信出来る装置

この映画、過去にいる人物と現代にいる人物が会話出来るイヤホン型の通信機器が出てきます。

1度も人間を過去に行かせてないのに、その通信機器のテストはどうやってやったのか非常に気になります。

というか、そんなとてつもないもん作れてるのならタイムマシンをすでに実用化出来てるだろ!!

 

過去に行ってもハラハラドキドキしない

過去に行くまでが長くて冗長なのに、過去に行っても冗長なこの映画。

過去に行った目的が、テロ犯の妻を殺した強盗を始末するためなのだが、車で目的地に向かって、強盗を捕まえて、また車に乗って帰ってくるという、車のシーンをカットしてくれよと言いたくなるくらい、車のシーンいりません。

せっかく過去に行っても驚きや感動もなければ、バックトゥザヒューチャーのようなハラハラドキドキ感もない。
まあ、バックトゥザヒューチャーを引き合いに出すのは酷だけど。

途中で、現代に戻れるタイムリミットが短くなるのだが、その原因は主人公たちがタイムスリップしたからとのこと。

時空を超えて通信できる機器作ってる暇あるなら、そういうとこちゃんと計算しとけ。

 

少し心が温まるクライマックス

テロ犯の妻を殺してしまう強盗男を殺さずに解決するところは良かった。

強盗男にも妹が居て、殺してしまっては妹が悲しむためと主人公のとっさの判断。

誰も殺さずに未来を変え、900万人を救う主人公の機転の良さ、強盗男に対しての捨て身の説得は迫力があって不覚にも感動した。

アメリカ映画で誰も血を流すことなく解決する珍しい決着のつけ方に新鮮さすら感じた。

 

過去を変えた影響を主人公たちが受けない矛盾

無事、テロ犯の妻を殺した強盗男の未来を変え、ニューヨークの核爆発を防いだ主人公たち。
タイムマシンのあった施設から出たら、外の人間たちの記憶は変わっているとか言ってたけど、施設内の人間たちはまったく影響を受けていない。

なぜ?

ありえないでしょ。

核爆発で元恋人を亡くして施設に来るまでの1か月間、未来の変わった主人公は元恋人が生きている1か月間をどう過ごしてたの?
そもそも、元恋人が生きていたらこんな施設来ていないよね?

ああ、矛盾。

 

続編やります!なラスト

そして、施設内の人間が過去を変えても影響を受けない理由も語られないまま、この映画は終わります。

しかも、最後、主人公の上司がタイムマシンを使って過去を変えに行き、現代に影響を与えようとしたところで、ブツ切りで終わります。

主人公の上司の目的は不明、これにより現代にどのような影響を受けるのか不明、ラストのシーンで主人公が電話で話していた元恋人の安否不明。

久々に映画観終わって、声出して「ハァ?」って言ってしまいました。

いや消化不良のまま続編やられても・・・って感じです。

 

まとめ

そんなこんなで、色々と文句を書きました。

唯一良かった点は、主人公の強盗男への説得(説教?)。
アメリカ映画とは思えない平和的な解決方法を取ったところです。

最後にもう一つ文句を。
使い終わったタイムマシンの電源くらい切っとけ!!!

 

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