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鑑賞した映画は『シックス・センス』で有名なM・ナイト・シャマラン監督の『ヴィジット』。シャマラン監督と言えば、ラストのどんでん返しを否が応でも期待してしまうわけですが、さて、この映画にはそんなどんで返しがあったのか・・・?
ちなみにシャマラン監督の映画は『シックス・センス』と『サイン』を鑑賞済み。
オススメ度:★★★★★★☆☆☆☆ ★6点
*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。
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どんな話なの?
シングルマザーの母親に育てられている姉のベッカと弟のタイラー。母親が駆け落ちをした父親は家族を捨て出ていってしまい、二人は心に大きな傷を負っている。
そんなある日、駆け落ちにより絶縁した母方の祖父母から家に遊びにおいでと誘われる。パートと育児に忙しい母親がお熱を上げている彼氏との時間を作ってあげるため、そして母親と祖父母の仲直りをさせるため、ベッカとタイラーは祖父母の家へと遊びにいくことにした。
初めて会う祖父母と楽しく1週間を過ごすはずだったのだが・・・。
感想(以下、ネタバレ)
冒頭に書いた通り、僕は『シックス・センス』と『サイン』を過去に鑑賞していたのだが、この2作は強烈に印象に残っている。
『シックス・センス』は、最後のどんでん返し、ブルース・ウィリスはすでに死んでいたという衝撃のオチだけではなく、ホラー映画にもかかわらず(ホラー映画ではない気もするが)、涙なくしては観れない心温まる感動の話という意味で強烈な印象を与えられた。
そして、もうひとつの『サイン』。映画のタイトルからして、最後どのようなオチになるのか?主人公たちのまわりで起こる数々の怪奇現象の原因はなんのサインなんだと、散々期待させておいてのあのウンコみたいなオチに衝撃が走った。その年に僕が観た映画の中で、文句なしのナンバーワンに輝いたクソ映画だ。
たった2本しか観ていないが、僕の中では浮き沈みのある監督なんだなという印象。
この監督のことだ、きっとクソ面白いかクソつまんないかのどっちかだろう。そう思って鑑賞してみたんですよ。
そしてら序盤から『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』などでさんざん使い古されてきた登場人物による主観撮影。おいおい、これを2015年の映画でやっちゃうんかい?って最初の時点で、「あ、この映画ダメかも・・・」って思ってしまった。
ところがどっこい、祖父母の家に行ってから1日1日と少しずつ祖父母の様子がおかしくなっていき、いったいこの祖父母はなんなんだと、奇怪な行動の数々とともにベッカとタイラーが少しずつ身の危険を感じ始め、恐怖の最後の夜に突入していく。
ハンディカムの主観撮影の映画って今まで観てきて思っていたんだけど、話の途中で大抵間延びしていたり、それ見せる必要あんの?ってシーンが続いたりで退屈になってしまうことが多い。しかしヴィジットは、それほど無駄なシーンもなく、テンポよく進む。なによりベッカが可愛いので画面にくぎ付けになって観ていられる。
この映画で一番怖いのは言うまでもなく祖母だ。なにをしでかすかわからない予測不可能な行動を取る。何度ベッカをオーブンで焼き殺すんじゃないかと肝を冷やされた。特に怖かったのは、2日目の夜にドアを開けたら裸で壁をかきむしっていたシーン。あんなの見ちゃったら僕なら翌日の朝に荷物まとめて逃げ出すレベル。
あと、ベッカとタイラーが家の軒下でかくれんぼしていたところに参戦してきたシーンも印象深い。このシーンは婆さんが追いかけてくるところがもちろん怖いのだけど、なによりも強烈なのはかくれんぼを終えて家の中に入っていくところ。
スカートが破れて半ケツで家の中に入っていきよった。なにこのシュールなシチュエーション。
シャマラン監督よ、いったいあなたは観客をどうしたいのよ?
怖がらせたいの?
笑わせたいの?
そんなこんなで1週間という期間の中で日に日に祖父母の得体の知れない恐怖感が増幅されていき、最後はお決まりの大どんでん返しと言わんばかりに、その祖父母は偽物の祖父母で、本物の祖父母を殺していました。ってオチ。
最後の母親へのインタビューで、実はすでに祖父母が母に対して歩み寄ろうとしていたのにおバカな母がそれを拒んでいたと告白する。そしてベッカに父親を恨まないでと懇願するのだが、この母親の姿を見て僕は( ゚д゚)ポカーンってなってしまいました。
この映画の中で一番不可思議な行動を取っているのは無論、このベッカとタイラーの母親だろう。常識的に考えて15年も会っていない、それも仲直りも出来ていない両親の元に我が子を預けるか?さらに言えば、子供預けてる間に彼氏と旅行だって?どんな神経してんだよ。
まずお前が両親に会いに行けよ!!
そして両親に謝るのが先だろ!!
感動を匂わすような終わり方だったけど、僕は怒りの方が込み上げてきたのだった。
ちなみに全然関係ないが、タイラーがところどころで披露するラップは個人的に好きだった。行きの電車で車掌さんを巻き込んでラップやってるシーンは楽しかったなあ。てか元役者の車掌さん、仕事サボってちゃいかんでしょ(笑)