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僕の結婚式での大失敗、一生忘れない涙の結婚式④『結婚式当日編』

      2016/08/11

これまで3記事に渡って書いてきた僕の結婚式の記事も今回ので最後となる。

役者を辞め、結婚式を延期し、嫁さんと選曲について小競り合い、ついに迎えた結婚式当日。前日明け方まで招待者のテーブルに置くネームプレートにメッセージを書いていたため、完全に寝不足で臨んだ結婚式・・・。

なんとしても成功させて、来てくれた人たちに良かったねと、そして僕たち自身がやって良かったと思える結婚式になるようにと、これまで生きてきた中で一番の緊張感を持って臨んだ結婚式。

この結婚式で僕はやらかしてしまう・・・。

今までの記事
1回目:僕の結婚式での大失敗、一生忘れない涙の結婚式①『役者を辞める編』
2回目:僕の結婚式での大失敗、一生忘れない涙の結婚式②『結婚式延期編』
3回目:僕の結婚式での大失敗、一生忘れない涙の結婚式③『結婚式準備編』

挙式の写真

結婚式当日

僕の嫁さん

僕の嫁さんは、前回書いた通りアニメオタク。

そしてもう一つ特筆すべき特徴があるのだが、それは涙もろいということ。

2人で映画を見に行った時、たいてい泣く。感動のシーンで必ずと言っていいほど泣く。

僕は普段絶対に人前では泣かない。二十歳を過ぎて人前で泣いたのは祖父が亡くなった葬式の時だけだ。人前で涙を見せる事に強い抵抗感がある。だから嫁さんが映画を観て泣くのに対していつもどうして良いかわからなかった。

今までで一番わけがわからなかったのが、銀魂の映画を観に行った時。なぜか映画冒頭のタイトルコールで泣いていた。

さすがに自分の目を疑った。文字だけで泣ける人を初めて見た。

そんなこともあって、結婚式の場で大泣きするのは予想していた。きっと花嫁の両親への手紙でぼろ泣きして言葉が出てこなくなるだろう。

式が始まる前に嫁さんに式では極力涙を見せないようにと、泣いてもいいけど式の進行を妨げないように、笑って式を終えられるようにしようと念を押していた。

 

挙式と披露宴

こうして始まった結婚式。まず最初に挙式が1時間あって、その後2時間の披露宴。

挙式では、バージンロードを歩いて嫁さんとお義父さんが歩いてきて、神父の前で愛を誓い、結婚指輪の交換をして新郎新婦が退場する。もんすごい堅苦しい、まさに儀式だった。

普段僕はヘラヘラしているので親父に挙式のリハーサル中に「鼻の下伸ばしてヘラヘラしてるんじゃない」と一喝を喰らったのを覚えているが、とんでもない。緊張してガチガチに固まってたっつーの!!

挙式のビデオを後から確認したが案の定、僕は緊張しすぎて能面みたいな顔をしていた。

そうそう、挙式のリハーサルでは新郎新婦の導線や立ち位置、段取りを確認したんだけど、もともと僕も嫁さんも舞台役者をやっていたので、こういうのには慣れていて一発で覚えて本番も余裕でリハーサル通りに実行できた。

しがしながら外国人の神父がセリフをとちりまくっていた。

神父の方はすごく一生懸命にやってくれていたので、僕はなんとも思わなかったけど、家族や親族たちは「アルバイト神父め!」と怒っていた。

 

挙式は滞りなく終わり、披露宴へ。

親族、友人からのスピーチをしてもらい、和やかに進んでいく披露宴。

中でも僕が嬉しかったのは、幼稚園時代から上京して大学時代までずっと一緒だった友人が僕についてスピーチをしてくれたこと。幼稚園時代から大学時代までの僕のエピソードを面白おかしく話してくれた。きっと、嫁さんの家族や親族には僕がどんな人間かよく伝わったと思う。

それから、親父の弟である叔父さんからの叱咤激励にも胸を打たれた。「家庭では優しく、仕事では毅然とした態度で臨みなさい」と言われた言葉は一生忘れない。

 

花嫁からの両親への手紙

そしてやってきた花嫁からの両親への手紙。

結婚式で最も感動するシーン。涙もろい嫁さんがしっかりと手紙を読むことが出来るのかすごく心配していたけど、彼女はしっかりとした言葉で目に涙を浮かべながら、両親への手紙を読み上げた。

僕の心配は杞憂だった。

彼女のご両親も神妙な面持ちで手紙の言葉に耳を傾けて、静まり返った披露宴会場全体はまさに感動的な雰囲気に包まれていた。この神々しい感動のシーンで流れていたのは銀魂のBGMである。

きっと誰一人、銀魂の曲だなんて思わなかっただろう。

それくらい花嫁の手紙は成功した。

ここまで順調に進んできた僕たちの結婚式、残すは新郎謝辞だけだ。

 

新郎謝辞

花嫁の手紙の直後、すぐに新郎謝辞をした。嫁さんから渡されたバトン、なんとしてもこの新郎謝辞をキチッとこなして結婚式をシメなければならない。

これまでお世話になったことに対して招待した方たちへ感謝の意を述べる新郎謝辞。

しかし僕の場合は違った。

もちろん今までお世話になったこと、今日この場に集まって頂いたことに対して感謝の意を伝えるのは当然として、もう一つ僕には言わなければいけないことがあった。

嫁さんのご両親、ご家族、親族の方々には、自分が未熟だったばかりに結婚式を延期せざるを得なかったこと、そして自分の両親、家族、親族には今回の結婚式にこぎつけるまでに多大なる心配をかけてしまったこと、これを謝罪しなければいけなかった。

どうしても自分の口で話したかったのでカンペは用意しなかった。

汗っかきでもない僕の顔からは、緊張で汗が噴き出した。

よく役者をやっていたなら人前で話すのなんてへっちゃらでしょ?と言われるけど、それはセリフがあるからで、言うことが決まっているからである。自分とは別の人間を演じるのであれば簡単にスイッチを入れられるが、素の自分で話すのはどちらかと言えば苦手だ。

くどいけど、この新郎謝辞は本当にもうどうしようもないくらい緊張した。

あらかじめどのような流れで話すかは決めていたけど、会場の人たちを見ながらひとつひとつ言葉を選んで話した。両親への謝罪をしていた時に親父がボソッと「余計なことを言うな」と言っていたけど構わずに話した。

あとでお袋から聞いたけど、僕と同じように人前では絶対に涙を見せない親父が涙を流していたらしい。

なんとか喋り切り、最後にサプライズで花束を渡すために祖母の元へと歩いていった。

 

祖母へのサプライズ

以前、式場のプランナーに結婚式でサプライズをしたい人がいるか聞かれていた。

僕は今まで書いてきた通り、祖父母が大好きだ。両親の次にお世話になった人と言われれば間違いなく祖父母だ。祖父は亡くなってしまったため、祖父の分も含めて祖母に感謝の気持ちを伝えたかった。

そこで、新郎謝辞が終わった後に祖母に花束を贈ろうと思った。

新郎謝辞後、そのまま祖母の元へと行き花束を渡した。祖母はものすごく驚いていた。

感謝の気持ちを言葉にしようと、スタッフさんからマイクを受け取り、祖母の顔を見た時に祖母が言った。

「もう、なにも言わんでええ・・・。」

 

涙が止まらなかった

祖母の表情と言葉に、こともあろうに僕は泣き崩れた。

あの時、祖母を見て亡くなった祖父のことを思い出した。この晴れ姿を祖父にも見てもらいたかった。役者を続ける僕のことを心配しながら亡くなっていった祖父にこの姿が見せられれば少しは安心させられたのに。そう感じた。

きっと祖母は「もう、なにも言わんでもええ。お前の言いたい事はもうわかってる。」と言いたかったんだと思う。

会場内に僕の汚い嗚咽が響き渡る中、なにか言わなければと思えば思うほど涙が止まらなくなり、エグエグ言ってしまい言葉にならなかった。

あれだけ嫁さんに式の最中に泣くなとか偉そうに言っていたくせに、自分が式の進行を妨げてしまっていた。嫁さんも式場のスタッフさんも困惑していた。

あまりにも突拍子もない展開にきっと嫁さん側の親族はポカーンとしていたことだろう。

クソッ!!!祖母にちゃんと感謝の言葉を話せ!!!!

「えぐっ、えぐっ、いまま・・えぐ・・まで、あり・・えぐ・・がとう・・・ございました・・・えぐ、えぐっ(今までありがとうございました)」

クソカッコ悪かった。こんなはずではなかった。

こうして、僕の新郎謝辞と祖母へのサプライズは終わり、最後に親父の謝辞で式の締めに入った。

もう親父の話は右耳から左耳へと抜けていって、なにを言っていたのかわからなかった。

 

結婚式後、後日談

結婚式が行われた年の年末、実家に帰省した時に式場から受け取った結婚式のビデオを家族、親族と観た。僕は観たくなかったけど、もう半ば強制的に見せられた。

あとから聞いた話だけど、僕がやらかしてしまった大号泣事件は僕側の家族、親族たちは感動したとのこと。僕の小さいころからの祖父母に対する気持ちが凄く伝わったんだとか・・・。一番感動して欲しかった花嫁の両親への手紙を食ってしまった形だ。

本当に嫁さんには申し訳ないと今でも思っている。まじで頭が上がらない。

そして、嫁さん側のご家族、親族の方々は僕の思った通り、あの花婿の号泣にはポカーンだったようだ。

色んな意味で、来ていただいた人たちの印象に残る結婚式になったようで、今でも結婚式の話題になるとこの話題が持ち上がる。

 

最後に

こんな感じで僕の結婚式は終わってしまったけど、これから結婚する人がいたら何かの参考になるかもしれない。いや、あんまり参考にならないか。

ただ、結婚式をやる前と後では結婚式に対する考えが変わりました。というよりも、結婚式をやったことでなぜ結婚式をやるのかようやくわかりました。

これだけの多くの人たちから祝福を受けて、これから2人で頑張っていきますと宣言した手前、絶対に離婚は出来ないなと、この先どんなに苦しいことがあっても、なんとしても2人で乗り越えていかなければいけないなと強く思いました。

もしもそれが出来なければ、結婚式に集まってくれた人たちへの大きな裏切りになってしまう。

そういう意味では、男の立場からして言うと、結婚式とは覚悟を決めるために行うものなんだと思った。

 

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