プライムビデオをなにげなしに見てたら、なんか実写のシティーハンターの映画を発見してしまったんですよ。
あれ?シティーハンターって最近実写映画やったの?って思いながらサムネイルをよく見てみると役者さんはどう見ても日本人ではなく、まさかのフランス映画・・・。
またコスプレ映画かよ
そんな風に思って他の映画を見ようとしたものの、シティーハンターファンとしてこれを見過ごすわけにはいかない。
子供のころにジャッキーチェン版シティーハンターで1度裏切られたトラウマがあるが、どんなものなのか気になる。そう思って鑑賞してみた。
結論から言って今年観た映画の中で
ダントツのナンバーワン!
ぶっちぎりで面白かった
(まだ2月で2ヶ月しか経ってだけど)
オススメ度:★★★★★★★★★★ ★10点
*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。
目次
どんな話なの?
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もっこりスケベなで凄腕のスイーパーの冴羽獠と相棒の槇村香。二人はボディーガードを仕事をこなしながら身銭を稼いでいる。
ある日、依頼人のドミニク・ルテリエから嗅がせたら異性から好かれる「キューピットの香水」を悪の手から守ってほしいと依頼を受ける。
香水の効果を信じない獠が香で実験しようとした直後、爆発が起こり宿敵の海坊主に「キューピットの香水」を奪われてしまう・・・。
果たして獠と香は「キューピットの香水」を無事奪還できるのだろうか・・・?
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冒頭で書いた通り、このフランス実写版のシティーハンターはとんでもなく面白かった。シティーハンターの原作ファン、アニメファンどちらにもオススメできる映画だ。
服装、見た目が原作再現度の高いただのコスプレ映画ではなく、中身のストーリーやキャラクターの内面も十分に原作の再現度が高い、これぞシティーハンターだと満足できる内容になっていた。
とにかく原作、アニメへの愛とリスペクトを感じる。やりすぎなくらいに。
まず第一に、槇村の死のエピソードをきちんと入れた上で、獠と香の関係性を原作に忠実に描いている点でもう100点満点。
香が獠に恋心を抱いているのに対して、獠は香のことを相棒として、親友の妹として大切にしているところ。またそれを香には見せないようにしているところが「あーこれこれ、これだよシティーハンターは・・・」と観ているこちらに安心感を与えてくれる。
日本のマンガやアニメを日本の映画会社が実写で作っても、キャラクターの関係性をまともに再現出来ていないダメ映画が星の数ほどあるのに、それをフランスがやってのけるんだから。日本の映画会社も見習ってほしいと強く思ってしまう。
銃撃戦、格闘などのお決まりのアクションあり、カーチェイスあり、おまけにオシャンティーなおフランス映画とは思えないほどのお下劣なギャグの嵐。頭空っぽにして観れば、シティーハンターファンなら必ずや最初から最後まで楽しめる映画だと思う。
カーチェイスシーンのスローモーションで声を出して笑ってしまった。
感想(以下、ネタバレ)
調べてみたら、冴羽獠役のフィリップ・ラショーがシティーハンターの大ファンだそうで、なんと監督、脚本も務めている。
ファンが作った映画だからこれだけシティーハンターへの愛を感じるのかと納得。しかしそれだけでここまで面白い映画が作れるわけがなく、フィリップ・ラショーのクリエイターとしての才能がズバ抜けてるんだろうなと思った。
ホント・・・
めっちゃ面白かったです
ありがとう、フィリップ!
この映画観たら、すごく嬉しい気分になるよね。ここまで原作に忠実なキャラクターのままでオリジナルのストーリーってんだからホントすごい。
獠と香の関係性だけでなく、海坊主との関係性も。最初敵同士かと思ったら最後の最後で助けてくれたりとか。
獠と香のマンション(めっちゃCG)や、愛車のクーパー、香の100tハンマーなど、小道具にも目が行き届いていてファンなら思わずニヤリとしてしまう。
あと、劇中に使われている曲がアニメの曲まんま使われてて驚いた。
これ著作権
問題ないのでしょうか?
最初から最後まで面白かったんだけど、その中でも個人的にツボったシーンを3つ書いときます。
3位:囚われた獠の主観長回しシーン
モナコに行く途中、タクシーの女運ちゃんが実は敵で、車の中に閉じ込められてクレーン車で落とされて捉えられた獠が戦うシーン。
ユニオンテオーぺのボスの自白剤が手下に刺さって、その手下が実はスパイで仲間の妹に手を出していたことを自白するというギャグシーンから、縛られた獠が手下たち全員を倒すアクションシーンへ。強力な磁力を持つクレーンをリモコンでオンオフ切り替えつつ、手下のズボンを下ろし、クレーンにぶら下げ、回りに落ちてるパイプや看板を使って敵をなぎ倒していく。これをほぼワンカットでやってる(途中香とパンチョのシーンで途切れる)。
またここでかかる挿入曲がアニメでもお馴染みのFOOTSTEPS。懐かしさと嬉しさで震えましたぞ。
2位:カーチェイスシーン
素っ裸でベッドに乗せられたジルベールをワイヤーで引っ張って逃走する獠と香。それを追いかける海坊主とユニオンテオーぺの手下2人。三つ巴のカーチェイスの最中に、ユニオンテオーぺの手下の車がポリバケツかなんかにぶつかって、フロントガラスを突き割って飛んでいくシーン。
数あるギャグシーンの中でもっとも笑ったシーン。
手下がスローモーションで前方へと飛んでいって、ベッドに乗っているジルベールとパンチョと見つめ合い、さらに獠と香と見つめ合う。このとんでもなくシュールなスローモーションに爆笑させられてしまった。ここでかかるBGMもあざとい。フィリップ監督やばいwww
ちなみにギャグシーンで2番目に笑ったのは、パンチョが身を挺して銃撃から香を守るのかと思ったら、ジルベールを突き飛ばしてジルベールが銃弾を受けるシーン。ベタだけどあれは笑う。
1位:獠と香の共闘シーン
で、やっぱり1位はこのシーン。
クライマックスで獠と香がユニオンテオーぺを相手に銃撃戦を繰り広げるシーン。香のドレスをスカートめくりのごとく、めくり上げて開始される銃撃戦。
銃の扱いに不慣れな香を獠がサポートしつつ、戦う2人の姿がまさにシティーハンター。そして、カッコいい。ここでかかるBGMも最高に気分を盛り上げてくれる。
聞いたことある曲なのにタイトルが出てこないので調べてみた。
Jet の『Are You Gonna Be My Girl』だ。
そしてラストは・・・
フランス版シティーハンターを観てて、頭にチラついたのが『キングスマン』や『キックアス』のマシュー・ヴォーン監督だ。
【映画の感想】『キングスマン』原題 [ Kingsman: The Secret Service ](2015年、イギリス)
【映画の感想】『キック・アス』(2010年、アメリカ・イギリス)
上の2つの映画も劇中で流れる曲が秀逸で最高に気分を盛り上げてくれる。面白い映画は劇中に流れるBGMの選曲が上手い。
しかしながら、このフランス版シティーハンターはその上を行っていた。なんたってエンディングがTM NETWORKの『Get Wild』なんだから・・・。
アニメのひと仕事終えた獠と香からフェードアウトするところまでまんま再現してくれよった。もうホント大満足の映画だったヨ。
フィリップ監督!!
続編希望ですッ!!