【映画の感想】『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』(2016年、アメリカ)

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観てきたぞーーー!!!!シビル・ウォーーー!!!

マーベルヒーローが一堂に会する超豪華映画『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』、実質アベンジャーズ3だろと思いつつ鑑賞したのだが、観終わってなぜ『アベンジャーズ3』ではなく『キャプテン・アメリカ』シリーズとなるのか納得した。

ちなみにシビル・ウォー(Civil War)ってのは内戦、内乱という意味です。

アベンジャーズの内戦、内乱を描く今回の『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』はストーリーがなかなか深くて見応えがありました。

オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9点

*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。

 

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前作は観ておいた方がいい

『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』を鑑賞する上で、強くオススメしておきたいのが、前作である『キャプテン・アメリカ / ザ・ファースト・アベンジャー』、『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』、『アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン』、最低この3作は観ておいた方が良いです。

キャプテン・アメリカの親友であるウィンター・ソルジャーことバッキーの生い立ち、前作のエイジ・オブ・ウルトロンでアベンジャーズたちがなにをやらかしたのかということが今回の『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』の話の重要なポイントとなります。

それぞれのキャラクターの気持ちや考えを理解するためにも絶対にこの3作を観てから鑑賞することをオススメします。

また、観てなくても問題はないけど、昨年公開の『アントマン』を観ておくと『シビル・ウォー』をより楽しめます。『アントマン』は明らかにシビル・ウォーを意識して、アベンジャーズのメンバーと関わるシーン、シビル・ウォーへの繋ぎのシーンがあるので、余裕があれば観ておくといいでしょう。

 

アクション良し、ストーリー良し

さんざんエイジ・オブ・ウルトロンの感想をボロクソに書いたけど、今回のシビル・ウォーは非常に満足できる面白さだった。

【レンタル映画の感想】アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(2015年、アメリカ)

エイジ・オブ・ウルトロンではアクションシーンがアベンジャーズとほぼ同じで新鮮味に欠け、2作目にして早くもマンネリ化していた。出てくるヒーローが多いにも関わらず、個々でバラバラで戦い、チームで戦ってる感のほとんどなかった今までのアベンジャーズシリーズと違い、今回はチーム戦。

今までの戦いで人類を救ったとは言え、数々の町を破壊してきたアベンジャーズは国連の監視下に置き、要請があってから出動するようにしようという話が持ち上がる。これに賛成するトニー・スタークことアイアンマン率いるチームと反対するスティーブ・ロジャースことキャプテンアメリカ率いるチームが激突することになる。

とにかくこのヒーロー同士が戦い合う戦闘シーンが良い。それぞれの個性を生かして入り乱れて戦うのが賑やかで楽しい。今まで大人の事情によって出演できなかったマーベルを代表するヒーローであるスパイダーマンも参戦している。やはり大人の事情で、期待していたキャスティングでサムライミ版スパイダーマンのトビー・マグワイア、アメイジング・スパイダーマンのアンドリュー・ガンフィールドではないのが非常に残念なところではあるが、これは仕方ない。また、コスチュームの目の部分が今まで真っ黒だったのが黒ぶちの白色になってしまったのも残念無念。とはいえ、スパイダーマン好きの僕にとってはスパイダーマン参戦は非常に嬉しかった。

今回マーベルヒーローが多数出演し、チーム戦を繰り広げるのだが、実は話のメインはこのチーム戦ではない。キャプテン・アメリカとバッキーことウィンター・ソルジャーを中心とした友情のお話だ。チーム戦は間違いなくこの映画の大きな見せ場であり、最高にテンションの上がるシーンだけど、話の主軸はそこじゃないのもまた面白いところ。

なぜ映画のタイトルが『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』なのか?
理由はそこにある。

 

参戦するヒーローたち

参戦するヒーローは以下の通り。

出てくるヒーローが多いので、あらかじめ誰がどの陣営に付くか把握しておくとわかりやすい。それぞれのキャラクターがどんな思いでどちらの陣営に付くのかは若干、今までのマーベルシリーズの映画を観て予習しておかないとわかりづらいところがあるけど、だいたいのヒーローはこの映画内で理由が描かれているので未見でもなんとかついていける。

アントマンがキャプテン・アメリカ陣営につくくだりのシーンは面白いため『アントマン』を観ておくのをオススメしたい。ファルコンとのやり取りにニヤニヤ出来る事必至です。

アイアンマン陣営 キャプテン・アメリカ陣営
アイアンマン キャプテン・アメリカ
ブラックウィドウ ウィンター・ソルジャー
ブラック・パンサー ファルコン
ウォーマシーン スカーレット・ウィッチ
ヴィジョン ホーク・アイ
スパイダーマン アントマン

 

これより先、ネタバレの感想を書くけど、もしも観に行く予定の方は絶対に読まないで頂きたい。『シビルウォー / キャプテン・アメリカ』には重大なネタバレがあり、この衝撃を是非とも映画を観て味わってもらいたい。

1800円分の価値は大いにあると自信を持ってオススメできる。

 
 

感想(以下、ネタバレあり)

今年1年を代表する大作映画と言って申し分ないほど面白かった。ストーリーも骨太でアクションシーンも豪華絢爛、劇場に観に行く価値が十分にあると自信を持ってオススメ出来る映画だ。

 

キャプテン・アメリカ vs アイアンマン

冒頭でアベンジャーズが集められて、これまで人類を守るという名目で行ってきた数々の破壊行為、もはやギャグだろと言うスケールで振り返るシーンには思わず吹き出さずにはいられない。もうホントひどい。

前回のアベンジャーズシリーズ2作目のエイジ・オブ・ウルトロンでソコヴィアの町一つを木っ端微塵にしてしまったのは、もちろん直接的にはアベンジャーズが手を下したわけではないけど、この結末に至った原因はスタークがウルトロンを作ってしまったためであるのは誰がどう見ても間違いない。

散々、それでもヒーローかと僕も罵ったけど、スタークはその件で相当に責任を感じている。独断とエゴの象徴であるスタークが「アベンジャーズを国連の監視下に置き、活動する」という考えに至るに十分すぎる理由となっている。そうか、『シビルウォー / キャプテン・アメリカ』のためにエイジ・オブ・ウルトロンなんかやったのか!と個人的に思ってしまいたい。それほどエイジ・オブ・ウルトロンは中身が酷かった。

一方キャプテン・アメリカことスティーブン・ロジャースは、アベンジャーズで最も愛国心が強く、生真面目な性格にも関わらず国連監視下での活動に反対する。このあたりはキャプテン・アメリカの前作『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』から繋がっているんだろう。前作では誰も信用できない、そんな状態に追い込まれた。信用できるのは自分だけだという考えがスティーブンに生まれたように思える。

そして、他のヒーローたちがどうしてキャプテン・アメリカ、アイアンマン、それぞれの陣営に付くかも見どころだ。

 

参戦!スパイダーマン & アントマン

特に今作でそれぞれのチームから勧誘を受けて初参戦となるスパイダーマンとアントマンのシーンが笑える楽しいシーン。上述したようにスパイダーマンがこれまでのスパイダーマンシリーズのキャストではないのが残念だけど、より原作に近くどこからどう見ても初々しい青年(トム・ホランド)がスパイダーマンをやっている。明らかにトビー・マグワイアもアンドリュー・ガンフィールドも高校生には見えなかったもんね・・・。ただ、メイおばさんは若すぎた。

どうやら、今作に登場したトム・ホランドで次回作のスパイダーマンをやるみたい。『アメイジング・スパイダーマン』の続編を超期待していただけに非常に残念。サムライミ版よりもストーリーが良く、ハンパなく面白かったのに・・・。1、2で両親に関して伏線貼りまくりだったんだから、そこらへんをきっちり回収して話を完結してくれよ!と言いたい。まあ、スパイダーマンはキャスティングが誰であれ観に行くとは思うけど。

そして、アントマンがキャプテン・アメリカと顔合わせするシーンが最高に面白い。どんだけ握手してんだよ(笑)セリフの一つ一つが映画『アントマン』から繋がっていて、観ていて笑ってしまった。キャプテン・アメリカ曰く「僕たちは無法者だ、君も追われることになる」に対しての「ああ、慣れてるよ」は映画『アントマン』を観ていれば意味がよくわかる。

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両陣営激突!!大迫力のアクションシーン

今回はハルクが参戦しなかったけど、彼が参戦してしまってはどちらか一方のチームが極めて不利になるからだろう。

空港での両者激突の大バトルでは、それぞれのヒーローが1vs1で戦ったり、個性を生かした連係プレイをしてみたり、これでもかってくらいお互いに入り乱れ派手でバリエーションのある戦闘を繰り広げる。

アイアンマン、ウォーマシン、ファルコンの空中戦、スカーレット・ウィッチ、ヴィジョン、スパイダーマン、アントマンのトリッキーなアクション、キャプテン・アメリカ、ウィンターソルジャー、ホークアイ、ブラック・ウィドウ、ブラックパンサーの肉弾戦、戦う相手がコロコロ変わり、若干入り乱れすぎてワケワカメになるのはご愛嬌。

とにかくこの両者激突のシーンは今作の最大の見せ場の1つ、他の映画では絶対に観る事の出来ない各映画の主役同士が戦い合う大迫力のシーンで長い!このシーンを観るためだけに劇場に足を運んでもいいと言う人間は僕以外にもいるはずだ。

 

描かれるキャプテン・アメリカとウィンター・ソルジャーの友情

今作で描かれる話の主軸は、ルワンダのソコヴィア協定で起きたテロ事件の実行犯はバッキーなのか?そして黒幕は誰なのか?ということ。アベンジャーズを国連の監視下に置く置かないでアベンジャーズで意見が分かれるところから、次第に状況が変わっていき、テロ事件の犯人はバッキーではない派とバッキー逮捕派に分かれて戦っていく。

テロ事件の犯人の汚名を着せられたバッキーを救いたいキャプテン・アメリカは黒幕を探すが、その先々でアイアンマン、ブラック・パンサーたちに行く手を阻まれる。かつての仲間を敵に回し、それでも己の信念で黒幕へと迫るキャプテン・アメリカの姿が観ていて辛い。

今作でキャプテン・アメリカの心の拠り所であったペギー・カーターが亡くなり、キャプテン・アメリカことスティーブン・ロジャースを知る人間はバッキーだけになってしまった。現代になじむ事の出来ないスティーブンにとって、バッキーが唯一の友であり、なんとしても救いたいという気持ちが良く分かる。ペギー・カーターの言葉で決意を固めるシーンもシリーズを観てきた人にはグッとくるはず。

そして、エイジ・オブ・ウルトロンでソコヴィアをぶっ壊し、未来ある青年の命を奪ってしまったアイアンマンことスタークの気持ちも良く分かる。両者にはそれぞれの言い分、気持ちがよくわかる。どちらも間違っていないからこそぶつかり合うのが観ていて辛いのである。

しかしちょっとばかし意地悪な見方をすると、僕にはスタークの考えが責任転嫁に見える。日本人が大好きな責任転嫁だ。政治家もそう、大企業もそう、責任の所在を他に投げつけておいて、なにかあっても僕は責任取りませんよという責任転嫁。ソコヴィアでの一件で自責の念の駆られているスタークにとっては、国連の監視下で動けば責任を取るのは国連になるからね。

ただ、そこらへんは問題が難しい。国連がしっかりしているならそちらの方が良いし、リーダーであるキャプテン・アメリカがしっかりしているのであれば国連無視でアベンジャーが動く独裁で良いと思う。どちらを選んだところで戦いに巻き込まれて亡くなる民間人がいるのだから。

って見出し区切って書いてるのに、言いたい事いっぱいあってどんどん話題が違う方向へ・・・。

 

隠された真実

今作でストーリーが良い、骨太だと上述した理由はここにある。

最後の最後までスティーブンがスタークに隠していたこと。それはヒドラの洗脳を受けたバッキーがスタークの両親を殺していたこと。最後のクライマックスでのこの衝撃の事実。それを知ったスタークがキャプテン・アメリカに襲い掛かる。

明らかに空港での戦いとここでの戦いは空気が違う。空港ではお互いに命を取る事までは考えていないのが観ていれば感じられる。お互いの主張を通すため、キャプテン・アメリカたちは飛行機を奪取し、目的地へ向かうため、アイアンマンたちはキャプテン・アメリカとウィンター・ソルジャーを止めるための戦いだった。

しかし、クライマックスでのキャプテン・アメリカとウィンター・ソルジャー、アイアンマンの戦いは明らかに殺し合いになってる。

なんともシリアスで、観ていて辛い戦い。そしてなぜ争い事が起きるのか?戦争が起きるのか?戦いのきっかけとなりえるものはなんなのかを物語っているシーンだ。

それを黒幕である、ソコヴィアで家族を失った男がブラック・パンサーに語っている。それにしても今作の黒幕は悪役としては最弱だな。いや、その男も生粋の悪役ではなく、ソコヴィアで家族を失って復讐心の塊になっていた。

 

やはりキャプテン・アメリカはアベンジャーズのリーダー

スティーブンがスタークに送った手紙の内容が印象的だった。

あれだけの激しい戦いを繰り広げたにも関わらず、手紙では「その時は駆けつける」とスタークに伝えている。バッキーだけでなく、スタークのことも良く考えて行動していたんだなとクライマックスからの流れで良く分かる。スタークに対する友情も始めからちゃんとあったんだと嬉しい気持ちになれた。

あの真実をスタークに隠していた理由は、スタークのことをよく理解していたからで、スタークが知れば戦いが避けられなくなるからだったんだよね。ナターシャにも「そのエゴを1秒でも隠せないの?」と言われてたけど(笑)、アベンジャーズで1番エゴが強く独断で動きたがるスターク。ハッキリ言って国連監視下に賛成してるのに違和感あったもん。両親がバッキーに殺されたなんて知ったらそりゃ我を失う。それを知っていたからスティーブンは真実を黙っていたんだと思う。

そういう意味でも、今作のタイトルが『シビルウォー / キャプテン・アメリカ』であること、キャプテン・アメリカがアベンジャーズのリーダーだということに納得が出来る。さすがキャプテン!!

 

最後に1点だけ気になるどうでもよいところ

スパイダーマン好きな僕にとって気になった点が1つある。

話としてはソコヴィア協定が調印されていて、なおかつそれに賛同するアイアンマンチームに所属していたスパイダーマン。
この先ソコヴィア協定を守るつもりなの?

いや、気になるところもっと他にもあるだろと思われるかもしれないが、僕にはどうしてもそれが気になった。

 

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