【映画の感想】『エヴァンゲリオン新劇場版:序』(2007年、日本)

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今年待望の完結編が公開されるエヴァンゲリオン新劇場版。前作のQから9年間も待たせれてようやく公開される。

年明けには1月23日に公開されると聞いて楽しみにしていたが、無事延期が決定された。

 

いいですよ・・・

待ちますよ・・・

もう9年も待ってんだから!

これでラストなんだから!!

 

ってことで、1作目の序の公開からもう14年経っているため記憶もあやふやだから、いつ公開されてもすぐに観に行けるように序から観てしまいした。
序からQまでの感想を一気に書いておこうと思います。

ちなみに序の感想を一言で言うと

 

やっぱエヴァ面白いわ・・・

 

オススメ度:★★★★★★★★★☆ ★9点

*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。

 

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新劇場版を最大限に楽しむために

ちょいと最初に触れておきたいのは、書くまでもないことかもしれないけど、このエヴァンゲリオンには、1995年に放映されたアニメ版(1話〜26話、劇場版25話、26話)があるということ。

このアニメ版を観ておくことでアニメ版と比較して観る楽しみも加わるし、より深くエヴァの世界観を理解できるかと思う。アニメ版は2021年1月現在、U-NEXT で観ることができるのでアニメ版を観てから劇場版を観ることを強くオススメする。

また序、破、Q、シン、4部作のこの劇場版は単純なアニメ版のリメイクではなく途中から大きく話が変わっているところも見どころ。これいったいどうなんの!?どう終わらせるの??って、先が気になってしょうがないまま9年間待たされてきた。

今度こそ納得いく形で終わらせて欲しい。あのトラウマを払拭するようなハッピーエンドにしてほしい。

アニメ版ってどんな話なの?

超大雑把にあらすじを言うと、親の愛情に飢えた14歳の少年が訳もわからないまま巨大な人造人間兵器に乗り込み、謎の巨大生命体と戦う話。

合体も変形もしない、必殺技を叫ばない、しかも主人公はエヴァに乗りたくないと思っている。1995年の放映当時を考えると、とんでもなく斬新なロボットアニメだと思っていたけど、途中から「あ、これロボットアニメじゃないわ」って気づいた。

極め付けは、ラストの2話。アレを見た時「なんだ・・・これは・・・?」ってみんななったと思う。あまりにもな内容だったために、25話、26話を映画でやり直すという前代未聞の展開になった。

で、映画の内容はというと・・・。とても万人受けするような内容ではない。いや、別に万人受けするようなものを作って欲しいと思ってはいないから、これでいいのかもしれない。これがエヴァなのかもしれない。

でもね、「僕が観たかったのはこんな結末じゃない」とだけはハッキリ言いたい。

新劇場版で納得したいんですよ。ああ、良かったねって思いたいんですよ。

 

で、序 はどんな話なの?

テレビアニメ版で言うと、第1話〜第6話まで。みんな大好きヤシマ作戦が序の映画としてのクライマックスになる。

3年間音沙汰なしの父親に呼び出されて、特務機関NERV(ネルフ)の本部に行くために葛城ミサトと待ち合わせする主人公の碇シンジ。

公衆電話の受話器を置いた途端、山の向こうから謎の巨大生物「使徒」が現れ、国連軍が使徒を迎撃する。そんな中、ミサトさんが車でシンジを拾い、2人はNERV本部へ。

そこで3年ぶりに父との再会を果たすシンジだったが、父親が息子に対して口にしたのは「出撃」と言う言葉だった・・・。

序盤からあまりにも理不尽な形で、訳もわからないまま「汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン」に乗せられて、使徒との戦いに挑まされる・・・。

まず最初に言いたいのが、作画がハイクオリティーだということ。これだけでも十分に観る価値がある。公開された2007年から14年経った今でもそう感じる。

今では大御所となってしまった声優陣も当時とほぼ同じ、絵のクオリティーが大幅にアップして、所々アニメ版から変更されているので、懐かしく感じつつも新鮮な気分で味わえる。

また、冒頭でアニメ版を観た方がより一層楽しめると書いたが、最悪アニメ版を観ていなくても楽しめるようにキャラクターの描写、ストーリー構成がアニメ版よりわかりやすくなっている。

例えば、シンジが初めてエヴァに乗りこみ戦ったサキエル戦。初号機が2歩目で転倒しサキエルにフルボッコにされるという、おおよそロボットアニメの1話としてはあるまじきやられっぷりに度肝を抜かされる初戦。アニメ版ではサキエル戦の決着がわからないままシンジが病院のベッドで目を覚まし、初号機の暴走によってサキエルを撃破したことを視聴者は後から知らされる。一方、新劇場版ではわかりやすく時系列通りに暴走してサキエルを返り討ちにした後、シンジはベッドで目を覚ます。

また、普段から感情をあまり表に出さないシンジや綾波レイの感情がわかりやすくなっているように感じた。サキエルとの対決で妹が怪我してしまってシンジと確執を生んだ鈴原トウジ with 相田ケンスケがヤシマ作戦開始直前でシンジに留守電をしてくるところなんかもアニメ版と違う。

アニメ版では孤独で常にネガティブ思考に走る印象だったシンジが、新劇場版では少しポジティブになり、まわりの人間との絆というか、繋がりが垣間見えるシーンが多くなっていた。

そういった部分を含めて、アニメ版をすっ飛ばして初見で劇場版から見ても十分にエヴァンゲリオンを楽しむことは出来ると思う。エヴァの設定や世界観は複雑だが、表面上のストーリーを追うだけでも十分面白いから問題はない。

 

感想(以下、ネタバレ)

序はストーリーの大筋がアニメ版第1話〜6話とほぼ同じ。

ストーリー上、細かな違いはあるのだけど、その中でもっとも違うと感じた部分はクライマックスのヤシマ作戦だ。

 

そう、

みんな大好き

ヤシマ作戦だ

 

どんな外敵でも自動排除する第6使徒ラミエルを相手に、自動排除の範囲外から日本中の電力を使って陽電子砲でラミエルのコアを撃ち抜くという作戦。

ミサトさんを始め、シンジの友人、NERVの職員、そして日本中の人たちがシンジにこの人類の未来を託し、見守るという演出で大いに盛り上がる。

テレビ版とは違っていた鈴原からの応援の留守番電話もこのシーンの盛り上がりに一役買っている。

絶対に外せない1発を外した後にラミエルの反撃を受け、命懸けでシンジを守る綾波、その姿に鼓舞されてラミエルに2発目を撃ち込もうとするシンジ。

ラミエルの反撃でやられるのが先か、2発目の陽電子砲がラミエルのコアに着弾するのが先か、手に汗握るスリリングな戦いに、本当に手に汗握ってしまった。

そしてラミエル撃破後にシンジが零号機のエントリープラグをこじ開けて綾波に再会する伝説の名シーン。

「ごめんなさい。こういうときどんな顔すればいいかわからないの。」

「笑えばいいと思うよ。」

 

これだよ・・・

これを観たかったんだよ

 

ちなみに、ここでもアニメ版と大きく異なる部分があった。過去に零号機のテストで事故が発生した時に綾波はシンジの父であるゲンドウに同じように助けられている。アニメ版では、エントリープラグに助けに入ってきたシンジを綾波はゲンドウと重ねて見ていたのだが、新劇場版では綾波はシンジのことを見ている。

シンジと綾波にフォーカスを当て、シンジと綾波の関係性を強調して描かれているように感じた。

また、ラストには最後の使徒であるカヲルが登場し、エンドロールの後にはお馴染みのBGMで予告が流れ、続編の「破」でいったい何体エヴァ出してくるんだよ!とパニックになること必至のスピード感で予告編が終わる。

あ、あともう一つストーリー上で気になる部分があった。ヤシマ作戦を目前にエヴァに乗ることを躊躇うシンジを、ミサトがセントラルドグマに連れて行くシーン。

NERV本部の地下には第2の使徒のリリスが居て、リリスが使徒と接触するとサードインパクトが起きてしまう。それを防ぐためにNERVの職員はシンジと同じように命懸けで戦っているのだとミサトはシンジを諭すだが、アニメ版ではセントラルドグマにリリスが居ることは伏せられていてミサトもそのことを知らなかった。

ここが変更されることで、この先のストーリーがどう変わるのか?それとも単純に情報を先出ししてストーリーをわかりやすくしているのか?

いずれにしても「破」を観ろってことですな。

※ここまで「エヴァンゲリオン」と表記してきましたが、正式名称は「ヴァンゲリン新劇場版:序」です。で、今年公開の最終作は「シン・ヴァンゲリン劇場版:||」って元に戻ってるんだけど、なんの意味があるんだろう・・・?

 

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