トム・クルーズ主演の『アウトロー』をAmazonプライムビデオで鑑賞した。
全米でベストセラーとなった小説、ジャック・リーチャーシリーズの9作目『アウトロー』(小説の原題は『One Shot』)を映画化したものだ。
ちなみに映画の原題は『Jack Reacher』。
元軍人、社会から存在を消し、法律を無視して自身の信念と正義を貫く姿は、海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』のジャック・バウアーに通ずるところがある。
とはいえ、こちらのジャックはトム・クルーズが演じているため、泥臭い肉弾戦すらスタイリッシュに感じる。
オススメ度:★★★★★★★★☆☆ ★8点
*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。
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どんな話なの?
ある日、川沿いの歩道を歩く一般市民5人がスナイパーライフルで狙撃される事件が発生する。
狙撃した犯人は川を挟んだ立体駐車場から狙撃をしており、現場には薬莢と駐車時に投入した硬貨が残されていた。
硬貨の指紋が決め手となり、容疑者としてジェームズ・バー(ジョセフ・シコラ)が逮捕されたのだが、ジェームズ・バーは容疑を認めず、ジャック・リーチャーを呼ぶよう刑事に伝えた。
狙撃事件のニュースを見たジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は、ジェームズ・バーの弁護士であるヘレン・ロディン(ロザムンド・パイク)とタッグを組み、この事件の真相を探っていく。
感想(以下、ネタバレ)
アクションあり、カーチェイスあり、裏切者あり、とソツなくツボが押さえられていて、最後まで楽しめる映画ではあるのだが、ちょっとばかし地味な印象。
僕の中ではトム・クルーズはニコラス・ケイジと同じカテゴリーにいて、主演映画では必ず美人なお姉ちゃんとムフフな感じになるという印象があるのだが、弁護士のヘレンと特に盛り上がることもなく、終始淡々と無差別狙撃事件の捜査をこなし真犯人へと迫っていく。
ただ、ところどころにクスッと笑えるシーンもある。
個人的に一番楽しかったのは、カーチェイス後に警察を撒くシーン。バス停で隣の黒人のオッサンがキャップ帽を貸してくれてそのままバスに乗り込み、何事もなかったかのようにオッサンにキャップ帽を返すあのこのシーンは笑ってしまった。
あと、後半に射撃場の店主を助っ人にして黒幕のアジトへと乗り込むシーン。黒幕の手下たちが銃で武装しているにも関わらずナイフ1本渡された時のトム・クルーズの表情には口元が緩んでしまった。
あの射撃場の店主がすごく良い味出してるんだよね。僕も将来年寄りになるなら、ああいう年寄りになりたい。
ただ、ちょっといただけないなと思ったのが、ジェフの家に行った時に黒幕の手下2人に襲われる風呂場のシーン。あれはさすがに酷い。
どんだけあのチンピラたちバカなんだよと。
トム・クルーズを襲った2人のチンピラは言葉での意思疎通が出来ないのか、狭い風呂場でバットを振り回して仲間の顔面に喰らわせるという、ドリフのコントのような安っぽい芝居にはちょっと引いてしまったよ・・・。さすがにウケを狙いすぎでしょ。無駄に長いし。
ここまで書いてきて思ったけど、トム・クルーズが出ているにも関わらず地味に感じたのは、たぶん無駄がないからなんだろうなあ。
アクションもリアリティー路線で、無駄なく的確に相手の急所を殴って一瞬で終わらせる。無駄に蹴ったり殴ったりしない。そして銃を撃たない。身一つあれば、なんでも出来る。トム・クルーズと書いて「なんでも出来る」といった感じなキャラクターがジャック・リーチャーなんですよ。
あと、個人的に「おっ!」と思ったのが、狙撃手の犯人役がジェイ・コートニーだったこと。
2012年に『アウトロー』に出演後、2013年に『ダイ・ハード/ラスト・デイ』でマクレーンの息子役2015年には『ターミネーター:新起動/ジェネシス』でカイル・リース役を演じている。
ここ数年でハリウッドの重鎮とも呼べるブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガーと共演している。
『アウトロー』でもトム・クルーズとのアクションは見応えがあったし、今後のさらなる活躍に期待したい。
とまあ、地味だ地味だと書いてきたけど、地味ながら面白い映画だった。最近まで続編の『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』が公開中だったようで、近場の劇場ではすでに上映が終了しているようだ。Amazonプライムビデオで配信されるのを楽しみに待つつもり。
(2017年5月13日追記)
待ちきれず、TSUTAYAでレンタルして観ちゃいました。
【映画の感想】『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(2016年、アメリカ)