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【レンタル映画の感想】セッション(2014年、アメリカ)

      2016/02/23

出来れば映画館で観たかったと激しく後悔した映画。
そして、もうTSUTAYAにDVDを返してしまったけど、もう一度観たくなる映画。

是非とも前情報なしで観て頂きたい。特にこれからの人生でなんでも出来る若い世代の人に。
安保法案反対のデモ運動なんかに行くよりも何億倍も為になることを保証する。

オススメ度:★★★★★★★★★★ ★10点

*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の最後で見出しに”感想(ネタバレ)”と書かれているところでネタバレしています。

 

どんな映画?

アメリカでナンバーワンの音楽学校、シャッファー音楽学校に進学したジャズドラマーのアンドリュー・ニーマン。
彼はシャッファー音楽学校最高の講師フレッチャーに目を付けられ、フレッチャーの学内最高のバンドの練習に参加出来る事となる。
参加初日からフレッチャーの人格否定、暴力、体罰、なんでもありの狂気に満ちた指導を受け・・・。

一つの物事を極めるためには、並大抵の覚悟では達成できないということを感じるこの映画。
そして、師弟の理想の関係を考えさせてくれる衝撃のラスト。

はっきり言って、今年観た映画の中でも3本の指に入る面白さだった。

 

オススメポイント

ニーマンというキャラクター

バディ・リッチのような偉大なドラマーになる事を目標にして日々練習に励む19歳の音楽学校生のドラマー。
家族親族はエリート意識で凝り固まっており、友人もおらず、どこかオタクっぽい。
実際に何かにのめり込んでいる人というのはそういう人が多い印象を受ける。偏見かもしれないが。
しかし、そういった設定がリアリティを与えているように感じる。

そんな彼もやはり思春期の青年なわけで、気に入った映画館の女の子と恋愛をするのだが。

フレッチャーの鬼の指導を受け、持てる時間を全てドラムに次こみ、文字通り血のにじむ練習を経て、フレッチャーのバンドでのし上がっていく。ニーマンもまた狂気に満ちていくサマが観ていて心をザワつかせる。

フレッチャーというキャラクター

ニーマンに対して鬼の指導をするフレッチャー役のJ・K・シモンズ。この人の静と動の使い分けが凄まじい。どっちも怖い。そして引き付けられる。フレッチャーの一挙手一投足に引き付けられる。

J・K・シモンズはサムライミ版の「スパーダーマン」で新聞社の編集長役をやっていた。あのおとぼけキャラとは打って変わってお笑いは一切無し、ニーマンに対して頬への平手打ちでテンポを教えたり、人格否定のオンパレード、物理的にも精神的にも追い詰めます。

ラストのニーマンとフレッチャー

この師弟のラスト、ネタバレは後述しますが、未見の方は読まないでください。
このラストが素晴らしく良い。本当にスカッとします。

 

感想(ネタバレ)

過去に僕は舞台で役者をしていたために、この映画にはリアリティーを感じた。

フレッチャーほどではないが、当時は僕にも鬼の演出家が居た。
20歳を過ぎてここまで毎日怒鳴り散らされ叱られるのかと事務所に所属して間もないころは打ちのめされた記憶が蘇り懐かしい気持ちにもなった。

ニーマンが初日にフレッチャーにこっぴどく怒鳴られ、人格否定された時のシーンは思わず自分を重ね合わさずにはいられなかった。10年前に僕も経験した。さすがに暴力はなかったが。

 

その道を極めるということ

フレッチャーからあそこまで恫喝、暴行、罵声を浴びせられても、ニーマンにあるのは「偉大なドラマーになること」だけ。一切の雑念がない。

普通の人間なら「辞める」という選択肢が浮かぶのだが、ニーマンは一度もそんな事を考えない。

ドラムの為に恋人すら振ってしまう。
青臭さを感じるが、ドラムに対する、目標に対する一途さと狂気を感じさせる。

 

衝撃のラスト

晴れ舞台でニーマンはフレッチャーに殴りかかりシャッファー音楽学校を退学になってしまう。
そしてフレッチャーもニーマンの密告によりシャッファー音楽学校を辞めさせれられてしまう。

偶然にもジャズバーで再会を果たした二人、フレッチャーはニーマンに次に演奏するコンサートでドラムをやってくれないかと頼み、ニーマンは承諾するのだが・・・。

ここからのコンサートの展開が鳥肌モノだった。

恐らく、最後にフレッチャーのコンサートにニーマンが出て、久しぶりながらにドラムの演奏をしたら最高の出来でフレッチャーとの師弟関係を取り戻す、だとか、コンサートでの演奏を経てフレッチャーがもう一度私の元で指導を受けないかという展開で話が終わるのかとこの映画の着地点を探りながら観ていたけど、そんな生易しいものではなかった。

 

フレッチャーの仕返し

コンサート本番、もうすでに舞台に出ている演奏直前でフレッチャーから聞いていた曲と違う曲を演奏する事を知るニーマン。
そこへフレッチャーがニーマンの傍までやってきて

「私を舐めるなよ。お前だろ。」

さんざん今まで音楽学校でのコンサートでは私に恥をかかせるなと言ってきたフレッチャーにも関わらず、自分のコンサートでニーマンに失敗させて復讐をするという手に出てきた。

完全に騙された。ニーマンともども僕も騙された。

楽譜もなくニーマンは必至で合わせよとするが無残にも、演奏の足を引っ張り、他楽器の演奏者から「なにやってんだ?」と言われる始末。あまりにもその光景はニーマンが滑稽に見え、ニーマン自身もプライドを引き裂かれるような思いだったに違いない。

やはりフレッチャーは鬼だった。
舞台を去るニーマンを見て笑うフレッチャーの鬼畜っぷりといったらありゃしない。

舞台裏で父にハグされニーマンは我に返り、舞台へ引き返す。
この時、ニーマンはフレッチャーをどう思ったのだろうか?と今でも思う。

あえて自分を這い上がらせるために、やった仕打ちなのか?
それとも、本気で自分に対して復讐を果たそうとしたのか?

 

ニーマンの応戦

舞台へ舞い戻ったニーマンは、フレッチャーが次の演奏前のMCをしている最中に、ニーマンが「次はゆっくりした曲を・・・」と言っている最中に突如ドラムを叩き始める。それも、明らかにゆっくりしていないリズムで(笑)

「合図する!」

指揮者であるフレッチャーを無視して、ニーマンの合図により他楽器を巻き込み、散々練習した「キャラバン」を演奏する。
ドラムでニーマンがその場を支配していく様はまさに圧巻!

シャッファー音楽学校を退学するきっかけとなったコンサートではフレッチャーに殴りかかるという手段を取ったニーマンが、今回は拳ではなく、ドラムでやり返すところにニーマンの成長が伺える。

この変化と激しいドラムの演奏でテンションはクライマックスへ向けてグングン高まっていく。

 

そして最高のセッションへ

「キャラバン」が始まり、面食らっていたフレッチャーも指揮を執り始め、ニーマンに囁く。

「お前をころす」

しかし、敵意ムキ出しだった二人がこの「キャラバン」の演奏で共鳴していく。
どうだ?と言わんばかりにドラムを叩くことに没頭するニーマン、そしてニーマンのドラムの技術が自分の求めていたものだと感じ始めるフレッチャー。
指揮をするフレッチャーの嬉しそうな表情にもそれは表れている。
ニーマンもフレッチャーも演奏を楽しんでいる!!!!

そしてこの映画で一番、胸をえぐられるシーンがやってくる。
ドラムソロになり、ニーマンとフレッチャーがドラムと指揮でやり合うシーン。
フレッチャーがニーマンのドラムを(シンバルみたいなやつ?)を立て直す。このフレッチャーの行為によってフレッチャーがニーマンを認めたことが誰の目にも明らかになる。あの時のフレッチャーの表情に僕はなぜか何度も頷いてしまった。
とてもスパイダーマンで新聞社の編集長やってた人物とは思えない。

その後、ドラムが一度落ち着き、フレッチャーの指揮の合図で再度ニーマンがドラムを打った瞬間にエンドロールに切り替わる。

観客のテンション、感動が最高潮の時にスパッと終わるこの潔さ。まさに見事と言うしかない。

映画もスパッと終わったので、ここらで僕の感想もスパッと終わらせてもらおう。

 

 - 映画の感想

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