破から引き続き、新劇場版のQを鑑賞。
序、破とテレビアニメ版の大筋の流れを通ってきた新劇場版エヴァンゲリオンは、Qからはテレビアニメ版とはまったく異なる方向へと話が進む。
今まで誰も見たのことない完全新作のエヴァンゲリオンになってしまった。
テレビアニメ版を観ていて安心して序と破を観ていた者を振り落とすかのごとき、ストーリー展開を見せる。
観終わった感想は・・・
情報多すぎて
1回観ただけじゃ
ついていけねーよ!!
オススメ度:★★★★★☆☆☆☆☆ ★5点
*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。
序の感想:【映画の感想】『エヴァンゲリオン新劇場版:序』(2007年、日本)
破の感想:【映画の感想】『エヴァンゲリオン新劇場版:破』(2009年、日本)
3作目の Q はどんな話なの?
破のラストから14年後の世界。エヴァの覚醒によって引き起こされたサードインパクトにより世界は滅亡し、エヴァ初号機に取り残されてしまったシンジは14年ぶりに目を覚ます。
第10使徒から救った綾波はどうなったのか?かつての戦友だったアスカ、ミサト、その他の人間はどうなったのか?ネルフ本部はどうなったのか?
序盤から明かされる衝撃の事実。そして次々と降りかかる謎、謎、謎。シンジはこの先、どのような決断を下し、どのような道を進むのか。
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感想(以下、ネタバレ)
実はこのQは、2012年の公開当時に映画館に行って鑑賞している。序、破がもんすごい面白くストーリーも大体覚えいたのに、このQだけはストーリーが全然思い出せなかった。
サードインパクト起きてたことすら忘れてたよ・・・。
自己分析してみると、単純に情報過多だったんだと思う。と言うのも、序、破は設定、キャラクターに多少の違いはあれど、ほぼテレビアニメ版のストーリーに沿って進んできた。エヴァはもともとストーリー、その世界観、設定が難解だ。序、破では無意識にテレビアニメ版のストーリーと比較して脳内補完をしてきたけど、Qからは全く別の話だから脳内補完は無理。
次から次へと沸いてくる謎を解消できないままに話が進んでいく。
まさにカオス
完全に振り落とされた
いや、もちろん話の大筋はわかるんですよ。
・サードインパクトのトリガーになったのはシンジくん
・綾波の生存を確認するためにネルフ本部へ行くシンジくん
・そこで出会った綾波はどうやら別人
・第1使徒のカヲルくんと仲良しになって世界を元通りにしようとする
・ゲンドウの企みによって、フォースインパクトが起きそうになる
・ゲンドウはゼーレの少年であるカヲルくんが邪魔だった
・ゼーレが死んで最終作ではゲンドウの人類補完計画が実行されそう
まとめると、サードインパクトを起こしたことのが自分だと知ったシンジがカヲルくんと知り合い、世界を元通りにしようとするが、ゲンドウの企みによって失敗。フォースインパクトが起きようとするが、カヲルくんが自殺してフォースインパクトが阻止される。
この行間にどれだけ明かされていない謎があるか・・・。
まずそれぞれのキャラクターの空白の14年がほぼ描かれていない。ミサトさんたちヴィレに集った人間たちがどのような経緯でネルフが敵だと判断したのか?
アスカはどのようにエヴァ3号機との融合から復活できたのか?マリはいつの間にかヴィレの人間になってるけど、どんな経緯でヴィレに入ったのか?
秘密結社のゼーレって結局なんだったの?
ゲンドウの推し進める人類補完計画の目的はユイに会うことなのか?
言い出したらキリがないくらいわかんないことだらけ。
なんで・・・
どうしてこうなった??
映画館でQを観てから、たぶん僕は考えるのをやめたのだと思う。だから完全にストーリーを忘れていたのだ。
で、気を取り直してQの序盤から考えていこうと思うのだが、のっけから酷い展開だよね。あんだけシンジが頑張って綾波を救おうとしたのに。
ミサトさん、そのシンジの姿を観て、「行きなさい!誰のためでもない、自分のために!」って言ってたじゃないか。なのに、救出後のシンジに対するあの対応。
冷たすぎやろ
14年の間に何があったん?
父親を失ったセカンドインパクトのトラウマがあるとはいえ、シンジによってサードインパクトが起こされたことが原因なんだろうか?
他のヴィレの船員たちがシンジに対して敵意を向けるのは多少理解できるけど、ミサトさんだけはシンジと暮らし、シンジの気持ちを理解していたもっともシンジに近しい人間だったはず。せめてミサトさんだけはシンジの味方をしてほしかった。もっと言えば、いつもみたいに冗談を飛ばすノリの良いお姉さんで居てほしかった・・・。とても残念。
ただ、シンジがヴィレの船から零号機に乗って飛び立とうとするときに、ミサトはシンジを殺さなかったところにまだ情が残っているように思った。そこが唯一の救い。
シンジくんはというと、ヴィレでのミサトさん、他のみんなからの仕打ちのせいで、誰も信じられない疑心暗鬼の状態となり、ここで初めて心を許したカヲルくんから世界が滅んだこと、その引き金となったのは自分だったことを知らされる。
どうやら綾波も自分が助けた綾波ではなさそうだと思い始めた頃、冬月から綾波が初号機に取り込まれたままだと告げられる。
綾波を助けられず、しかも世界を滅ぼしてしまった。
圧倒的悪夢
綾波すら救えていなかった
で、友達となったカヲルくんが世界を元通りにする方法を教えてくれる。どんな風に元通りになるかよくわかんないけど、気を許した友達の言うことだからとシンジはその言葉を信じて行動を起こす。
シンジとカヲルがピアノの連弾で仲良くなっていき、二人で夜空を見上げるシーン。これは女性陣に需要があるのでしょうか。こういうBL展開は個人的にはあまり好きではないけど、やっぱここもエヴァの人気の1つの要素なのかなとなんとなく思った。
二人乗りのエヴァ13号機でセントラルドグマに入ってから、もうジェットコースターに乗ったかのごとく一気にラストへと向かっていく。
アスカの乗るエヴァ2号機とエヴァ13号機、綾波の乗るエヴァとの戦い、エヴァ同士の乱戦は新しい。仮面ライダーみたい。このエヴァ同士の乱戦のせいで、止めるカヲルくんの制止を振り切ってシンジがリリスの死体から矢を引き抜いてしまう。そしたらなんかカヲルくんが第13使徒に負けたとか言ってる。
で、まさかの
フォースインパクト発動
また世界滅ぼすの??
これゲンドウの視点で考えてみたらさ、息子に対して微塵の愛情もないよね。精神虐待だよ、まじで。後のゲンドウのセリフからフォースインパクトを止めるところまで織り込み済みだったことがわかるけど、真の目的はカヲルくんの抹殺だからね。
フォースインパクトの阻止後、エントリープラグの中で茫然自失となったシンジをアスカが見つけるも、自分で立つことすらできない状態になってる。自分のやったことが全て裏目に出て、綾波もカヲルも失った。(綾波はもしかしたらワンチャンあるかもしれないが)
序、破で良い感じに成長していってたシンジをQで徹底的に絶望のどん底へとで叩き落とした。しかしラストのシーンで、そんなシンジをアスカが手を引っ張って連れていくところに最終作ではハッピーエンドを期待できるのではないか?という希望が垣間見える。
ここからシンジがどう立ち直るのか。それとも立ち直れないのか。綾波やアスカ、マリがどうなるのか?そして碇ゲンドウが思い描く人類補完計画とはどんなものなのか?
全ての答えは最終作のシン・エヴァンゲリオンで観れるのだと信じてる。
それまでに
あと2、3回くらいは
Q観とかないとな・・・