映画館で観たかったけど、機を逃し観れなかった『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』。仕事で帰れなくなってネットカフェに行ったら今月からPictionで配信されていたので鑑賞。
興味を持っていたにも関わらず前情報を入れずに観たため、この映画が『マン・オブ・スティール』の続編だということに後から知った。
『マン・オブ・スティール』は観てたけど、全然覚えていなかったのが痛かった・・・。
オススメ度:★★★★★★★☆☆☆ ★7点
*★10点が満点。点数は管理人の個人的点数です。異論反論は認めます。
*記事内の見出しに”(以下、ネタバレ)”と書かれているところからネタバレしています。
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どんな映画?
タイトルの通り、ヒーローであるバットマンとスーパーマンが戦う映画だ。それぞれの信念と正義がぶつかり合う。
人智を超えた驚異的な力を持つスーパーマンは「人類にとって危険な存在」だという考えから、バットマンはスーパーマンに戦いを挑む。
ここ最近のアメコミものは、勧善懲悪、悪者を倒してはい終わり!ってシンプルな話ではなく、大きな力を持つヒーローであっても一般人と同じように、悩み、苦しみ、葛藤しているんだよというものが多い。
それぞれの映画の主人公をかき集めて結成されたアベンジャーズとか、自らウルトロンなんて強敵を生み出しておいて尻ぬぐいをするために戦うアベンジャーズとか。他にもチームであるにも関わらず我が強すぎて気づいたらいつも個人戦になってしまうアベンジャーズとか。
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この『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』も御多分に漏れず、ヒーローの葛藤が描かれている。
今回のバットマン(ブルース・ウェイン)は、ビギンズ、ダークナイト、ライジングの3部作シリーズの時とは俳優が違う。
クリスチャン・ベールではなくベン・アフレックが演じている。良く言えばダンディー、悪く言えばよりオッサン化した渋いバットマンが楽しめる。
ちなみにバットマンとスーパーマンでは、僕はバットマン寄りで観てしまったのだが、他の人はどちらに肩入れして鑑賞するのか気になるところ。
あと、冒頭に書いた通り、この映画は『マン・オブ・スティール』の続編となっているため、存分に楽しみたいのであれば鑑賞しておくことをオススメする。
上映時間が長いわりに、説明不足な部分が多く感じたからだ。
感想(以下、ネタバレ)
アマゾネス族の王女
まず、最初に言いたい事がある。
クライマックスの戦いでバットマン、スーパーマンと共に戦ったあの女。RPGゲームの剣士で出てきそうなあのクソ強すぎる女。
いったいあの女、誰や?
結局鑑賞後に調べてワンダーウーマンだということを知ったのだけど、スーパーマンとほぼ同等の強さを持っていて、いったい今まで必死で戦っていたバットマンはなんだったんだと思えてくるほどのインパクト。
バットマンがもうダメ!やられてしまう!!っていう大ピンチに、いきなりワンダーウーマンが登場、そしてバットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンの3人が揃いうシーンはBGMの効果も相まってめちゃくちゃカッコ良かった。
ファミコン世代、ドラクエ、FF世代の僕にとってはワンダーウーマンのそのビジュアルで1発KO。もうここのシーンでお腹いっぱい、別にタイトルが『ワンダーウーマン ジャスティスの誕生』になっても構わない。
そんくらいワンダーウーマンがすべてをクライマックスでかっさらっていった。
はっきり言って、ワンダーウーマンで★2つ増やしたようなもんやで。
どうやらワンダーウーマンは来年、映画化されるみたい。僕は観るぞ、映画館で!
バットマン vs スーパーマン
中盤で戦うバットマンとスーパーマン。勝負にならないほど力の差があり過ぎるのだけど、そこはスーパーマンを弱体化できるクリプトナイト武器のおかげで良い勝負になるようになっている。
神と呼ばれるほどの力を持つ異星人と、最新のテクノロジーを使った装備に身を包んでいるただの人間。まあそうなるよね・・・とは思うものの、それにしても二人の力の差がありすぎるwスーパーマン強すぎだろwww
大人が2歳児をいじめているのかと思えるほど。
にもかかわらずスーパーマン、間抜けにも2度も同じ手にハマりクリプトナイトの煙を吸引させられて、バットマンにやられそうになってる。
やられそうになった時にスーパーマンの彼女、ルイスがいきなり現れてなんやかんやでバットマンとスーパーマンが和解するのだけど・・・。いや、母親の名前が同じだったからってバットマンよ、それだけで今まで人類の敵となる可能性があるからといって倒そうとしていたスーパーマンと手を組むのかよ!と思ってしまった。
結局、バットマンとスーパーマンが戦って決着をつけるって話ではなく、さらなる強大な敵と戦う話なのだなと、それがこの『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の着地点なのかと思って、少しがっかりした。
そう、ワンダーウーマンが出てくるまでは。
レックス・ルーサー
この映画に出てくるキャラクターの中でぶっちぎりの変人レックス・ルーサー。喋るセリフ、仕草、スーパーマンに対する敵意、色んなものがぶっ飛んでいる。
なぜここまでルーサーがスーパーマンに対して敵意を向け、人類の敵であると陥れようとしているのかが劇中では語られないものの非常に印象に残った。
特にパーティーでのあのわけのわからんスピーチ。一人で勝手に笑ったり怒ったりでどこからどうみても変人でしょう。
あのパーティーのシーンで対面したバットマンことブルース・ウェインとスーパーマンことクラーク・ケントのお互いのディスり合いは面白かった。もっとやってほしかった。
そうそう、あそこでワンダーウーマンが初めて出てきてたんだけど、まさかクライマックスであそこまで活躍するようなキャラだとは思っていなかった。
中盤で彼女の写っているどっかの民族の族長みたいな写真もBGMからきっと、ここで正体がわかるところなんだろうというのは感じたけど、結局正体わからねーよ!って思ってた。
ダメだ、今日の僕はどんな話を振られても最終的にワンダーウーマンの話をしてしまいそうだ。
結局『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』においての黒幕というか最大の敵はレックス・ルーサーだったのねってことが言いたかっただけである。
スーパーマンは人類の敵なのか?
冒頭、ゾッド将軍との戦いで街を大破壊するスーパーマン。『マン・オブ・スティール』のラストから繋がっているあのシーンで、ブルース・ウェインは自社を破壊され社員を失ってしまう。
あのビルが倒壊するシーンはさすがに日本人の僕ですら9.11の世界同時多発テロの記憶を強く呼び覚ます絵で、現地のアメリカ人の人たちはもっと強烈に思い出されているのではないだろうかと感じた。
バットマンがスーパーマンに戦いを挑むのは、人類にとって危険な存在だからってのもあるけど、社員を奪われたことに対する復讐心の方が大きいんじゃなかろうかと思える。
いずれにしても日本人目線で見るとスーパーマンはゴジラですな。平成シリーズのゴジラ。人類を救いはするけど、それと引き換えに大きな被害をこうむる。被害に遭った人間に関わる者からすれば、憎む者が現れても仕方ない。そして被害に遭った人間に関わっていない者からしたら手放しでヒーローとたたえるだろう。
テーマとしては「スーパーマンの気持ち一つで敵になりえる」ということよりも、「ヒーローと称える者 vs 敵だと罵る者」を前面に押し出した話が観てみたと思った。